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サザンクロスツーリング:第40話
 投稿日 2001年07月02日(月)02時27分

 

 

シドニーの時ほどではないが、相変わらず不思議な感覚。
だって、バイクの免許を取りにバイクで行くのだから。
試験官は体は大きいけど優しそうなお巡りさん。
テストは噂通り簡単だった。ちょっとした筆記テストと
交通ルールに関する質疑応答を済ませると
写真入りのちっちゃくてかわいい免許が取得できた。
$13.5。なんにせようれしかった。

午後はユースに戻って、関西から来たという3人組と
四国から来たカズヨさんと、情報交換やら雑談やらで。
ある程度の町に着くと誰かしら日本人がいるものだが、
内陸は特に広い割には人のいる場所が限定されるせいか、
だいたい誰かしら日本人に会うものである。

この国に長期滞在する日本人にもいろいろなタイプがおり、
あくまでも国際感覚や英語力の向上を 1番の目的にしている人と、
そうではなく、とにかく旅をすることを目的にしている人がいる。
この前者の人達は、日本人同士で話をすることを嫌い、
なるべく日本語が存在しない環境を作ることで、
英語力をより厳しくより早く身に付けようとがんばっている。
同じ日本人だ!と喜び勇んで声をかけると、はっきりと
「すいません。あまり日本の方と話したくないので」
と嫌がられることもある。

僕の場合は、一応渡豪当初は気が重いほどに英語力向上を望んで
いたのだが、旅を続ける中で、まぁ段々覚えていければいいか、
という気持ちに変わってきた。自分に厳しくなり過ぎると辛いので
英語から逃げている、というのが実際かもしれないけど。。

そういえばケアンズで一緒だったYさんはこんなこと言ってた。
「でもさアクッチャン、日本語を話したがらずに
ひたすら英語英語ってがんばってるタイプの奴でも、
結局は日本人のたくさんいる町に泊まっては日本人を避け、
日本人に人気の高い観光地に出掛けては日本人を避け、
日本語で案内の流れるバスに乗っては耳をふさいでるよね。
それも確かに立派かもしれないけど、俺達みたいに
孤独にバイクに乗って厳しい自然の田舎を走ってさ、
日本人見たことすら久しぶりなんていう田舎の
ガソリンスタンドの親父と片言の英語で一生懸命話してさ、
日本語どころか英語も分からないアボリジニ達と一緒に
キャンプすることになったりさ。そういう土地じゃ
日本人どころか人間自体がほとんど居ないもん、
そうやっていつの間にか何週間も日本語を聞かない旅が
続いてるじゃん。だからこそ、たまに街にたどり着いて
久々に人の賑わいに触れると、それが日本語だろうが
英語だろうが人恋しくて話したくなるんだよね。
そういう寂しがり屋のバイク乗りの俺なんかと
とにかく英語習得を目標に街に住んでいる人とでは、
やっぱ意見が食い違うのは仕方ないよね」

なるほどそうそうと思った。日本語を避けて一生懸命やってる
人の気持ちも分かる。Yさんの言うことにも共感できる。
自分はYさんと同じ田舎のバイク旅行を続けているので、
町に着けば人を求めて歩き回る。Yさんと同じだ。
どちらにしても、こうしてこの国にやって来ている日本人は
自分の意見を出し合って、深く話し合っている人が多い。

こんなことを、こんな大陸のど真ん中のユースホステル
のベッドで考えている自分も、なんかいろいろ考えるよ
うになったのかもしれない。

つづく。

 

  06.02.22一部リニューアル
 

 

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