阿久津文庫

阿久津さんご無沙汰しています。
MLでこの存在を聞き、久々に（おやびん申し訳ない）
日刊アフリカを覗きました＠会社。

番外編から読んでついつい引き込まれ、出版全巻を
読破しましたが、続きが出るのがたのしみです。
うーーおもしろい。

いやぁ〜〜他人の不幸って楽しいですねぇ〜〜
「秘密の味は蜜の味」と言ったのは札幌に住む友人の無線家ですが、
Ａ９２さんのカキコは「他人の不幸は蜜の味」を実感しました。
其の時の困惑したＡ９２さんの顔が目に浮かびます・・・
私も旅行は大好きで、特に南の島が好きです。
何もしないでボケェ〜とビア−を飲む！これがたまりません！
「南の島で美味しいビア−を」なんて気取って、毎年無線仲間と
ＤＸ-Vacationを楽しんでいました・・・（何故か過去形）
だってネ、昨年はいろいろあって参加できなかったダベサ。
一昨年は１１月にＫＨ０（サイパン）に出かけましたが、季節ハズレの
ハリケ−ン（風速100ｍ）でさんざんな目に会いました。
３６時間１２本のビ−ルと２袋のビ−フジャ−キ−ですごす羽目になり
椰子の木が根こそぎ吹き飛ぶのを目の当たりにし、水の出ないコテ−ジ
で男二人自棄でビ−ルを飲みつづけていました。
帰りの予定の飛行機はＫＨ６（ハワイ）や日本に退避してしまい
帰国できずエライ目にあいました。
翌日もＮＷやＵＡは来ないのにＪＡＬだけが飛来したのは日本人の勤勉さ
故だろうか、それとも単なる金儲け主義だったのか？？
Ａ９２さんの不幸を笑うはずだったのに・・・
やはり、他人の不幸は蜜の味でしょう？？？(~_~;)

スプラトリ−は南シナ海に点在する小さな島々です。
ベトナム・中国・マレ−シア・台湾・フィリピンが領有を主張する紛争地域
です。現在マレ−シアから直行便が出ていてリゾ−トホテルもあります。
マレ−人も余り行かないようですが領有権を主張する意味において重要な
な行為だそうです。
過去にドイツ人グル−プがＤＸペディション（無線をやりに）に行き
上陸しようとしてベトナム軍に銃撃され死亡者が出た危険地域です。
過去においてはフランス領であったり、第二次世界大戦中には日本軍が
上陸して一方的に領土宣言をしたとも聞いています。
現在各国がそれぞれ幾つかの島を占拠しているようです。
うろ覚えですが以上が南紗（ナンシャ−）島の概要です。

皆さんこんばんわ。更新が遅れている阿久津＠富士山です。

今回はツーリング自体とはちょっと離れますが、
オーストラリアまでの行程を記録したいと思います。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

成田〜シドニーの話

「とにかく1番安い航空券ください」
と言って購入したシドニー行きチケットは、約70000円。
帰国経路・時期ともに計画は立っていなかったので、
片道チケットである。

生まれて初めて飛行機に乗った。
うう！すごい加速、なんて言ってたのもつかの間、
食事時になってスチュワーデスが
「beef or chiken?」と聞いてきた。
もちろん、そう言ったであろうことは後にわかったのだが。

いくら英語ができない俺でも、
このぐらいの英語は落ち着いて聞けばわかるはず。
ところが、
「Coke Please...」と答えてしまった。い、いかん。
・・・機内食がコーラになってしまった。。。
俺は牛肉を喰いたかった。
肉だ、肉を持ってきてくれ。どうか持ってきてください。
指を加えてきょろきょろしていると、
隣に座っていた巨漢のおばちゃん（白人）が何か俺に言い、
スチュワーデスを呼んでｂｅｅｆを注文してくれた。
い、いい人だ！

僕が乗ったシドニー行きの飛行機はクアラルンプール経由。
・・・着陸した。初めての海外、クアラルンプールだ。
飛行機を降りて良く見りゃ、ん？台北って書いてある。
なんだなんだ、台北に寄るのか。知らなかった。。
・・・・・・
数時間後、再び到着したところは、今度こそクアラルンプール。
なんとも暑い。
初めて外国の地に立って、むんむんとした湿気と気温に
すでにカルチャーショック的な興奮を覚えた。

乗り換えの手続きをしに行くと（着いて行っただけだが）、
「君は日付を間違っている。君の飛行機は１週間後だ」
と言う。（たぶん）
そ、そうではないのだ！
もともと予約したチケットは確かに１週間後なのだが、
キャンセル待ちで空きが出たので、１週間早めて出発したんだ。
そういえばクアラルンプールから先のチケットの日付は元の予約のまま。
慌てて、
「違う。その日付の飛行機はキャンセルして、今日になったんだ」
と、言いたかったのだが、口をついて出た言葉は
「キャンセル、キャンセル、キャンセル・・・・」
だけだった。
「キャンセルしたいのか？」
と言われた。（たぶん）

危うくキャンセルされかけたが、
何とかゼスチャー（と言えるのかどうかも怪しいが）で、
シドニー行きの乗り換え券を取得した。
・・・・・・
今度こそシドニーだ！
朝焼けのきれいな空港に降り立った。白人が入国管理している。
おー、オーストラリアだ！　緊張と感動で鳥肌が立った。
と、思ったら、
「ここはメルボルンだ、君はシドニー行きだろ」
と言われた。（たぶん）

３時間後、やっとシドニーに着いた。
今度こそ、ホントにシドニーだった。

そう、僕の飛行機は成田クアラルンプール経由シドニー行き、
となっているが、
実は台北とメルボルンに寄ってくる回り道便だったのだ。

でも、
機内食６回も食べられて、それで７万円なら、なんてお得なんだ、
と思ったのだから目出たい奴だ。。

シドニー着いたその日も、早速ハプニングは続いた。
なんせ後で思えば、あの有名なオペラハウスがシドニーにあることを
知ったのは、到着してからだった。なんともはや。。

実際の走行と離れた話題を、また番外編で書きたいと思います。

では！

南沙諸島までは足をのばしたことないですぅ。
っていうかぁ（女子高生風）、スプラトリーって知らないです。
そこは暖かいところでしょうか。寒いとこなら何でもござれの私ですが。
ＡＴＸさんも旅行お好きですか？
この際本末転倒でも、マイレージ消化してきてくださいよ！

今年の年末で無効になるマイレ−ジが数万マイルあります。
無理をして何処かに行こうかと思っているのですがマイレ−ジ消化の
為の旅行とは本末転倒のような気がします。
しかし流すのはもったいない・・
来年は無線倶楽部の創立40周年で記念ＤＸペディションを南沙諸島
（スプラトリ−）でやろうと計画しています。
まさか、Ａ９２さん南沙諸島までは足を伸ばしてはいないでしょうね？

涼しくなりましたね〜。kimimyさんこんばんわ。
お互い時差ボケしそうな時刻に棲息してますね。

好きなジャンルと言えるほど、特に本に詳しくないんですが、
オーストラリアの時は、なぜかずっと司馬遼太郎を読んでました。
（サザンクロスツーリング第12話より）
> １日中本を読んだりして、とにかくボーっと暮らした。
> 毎日読んでいたのは、なぜか司馬遼太郎の「竜馬が行く」。

何だか妙に感銘を受けてしまい、帰国後に新撰組副長の土方歳三の
お墓参り（福島県会津若松）に行ってしまいました。。

ちょっと話が飛びますが、
先日ベトナムに行った時、現地で出会った日本人から
遠藤周作の「深い河」って本を譲り受けて現地で読みました。
貧しいアジアの街角に座って読むと、結構はまる本でした。
１冊の本でも、自分のいる状況によって感じることが全然変わったりして、
旅ってのは、そこが面白いですね。同じ本が複数回楽しめます。

>・好きな本をたくさん（日本語が恋しくなる）

好きな作家、ジャンルを教えて下さいませ。

オーストラリアツーリングでの荷物はというと、
当時の僕は、なんせバイク旅行は初めてでして、
いわゆる気の利いた物はあまり持ってませんでしたよ。

日本のツーリングで持っていく物と違う特徴的な物と言えば、
・ジェリ缶（予備のガソリン１０Ｌ：多すぎるという説あり）
・予備のシールド（高速巡航ですぐ駄目になる）
・好きな本をたくさん（日本語が恋しくなる）
・新撰組のはっぴ（白人が喜ぶ）
・折り紙（白人女性が喜ぶ）

オーストラリアは、海外ツーリングとしてはかなり入門的な国ですので、
特筆すべき荷物は少なかったです。
それでもやはり１年分の生活道具を積んでいるので、ダイビング用の
大きなバッグ（ＳＡＳとか書いてあるやつ）を積んでました。
このバッグ、旅の後半では１人で持ち上げられないほど重くなってた。。

まつもとです。
オーストラリア行きたいですね。

まえから阿久津さんに教えてもらおうと思っていたことがあります。
それは海外ツーリングした際の荷物一覧。

あんまり恥ずかしいものは、公開しなくて結構ですから
後悔しない範囲で公開してもらえればなと思います。

よろぴくお願いします。

どうも、連続書込みの阿久津でーす。
サザンクロスツーリングも、いよいよ北国に向かって
突入を始めました。南半球では、北国＝暑い国です！

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

8/17　8:15ブリスベン出発
久々に乗るトランザルプが大きく感じる。
おっかなびっくり走り始めたが、次第に慣れてきた。

今日からはあの孤独な大草原を１人で走らずに済む。真ちゃんと一緒だ。

真ちゃんはペースが早い。ずっと時速120kmぐらいをキープしている。
高速道路ではない。
あくまでハイウェイ（一般道：制限速度は100km/h）

バイクに不慣れな僕が延々と走るためには、
90km/hぐらいに押さえないと精神的に持たなくなるのだが、
一生懸命真ちゃんについて走った。
一緒に行こうと誘ったのは僕だし、真ちゃんは僕の出発に
合わせてブリスベンを発つ日程も調整してくれたんだもん。

給油や休憩の際の、服の脱ぎ着やヘルメットの脱着、
グローブの装着なども、真ちゃんはスムーズで早い。
僕は、グローブしてからヘルメットかぶろうとして
あごヒモが結べなかったり、髪の毛が邪魔になって
メガネが入らなかったり、とにかく準備が遅い。

Gympieという小さな町で給油＆昼食。
郊外のガソリンスタンドは大抵ドライブインを兼ねているので、
昼食を取るのに都合がいい。FISH＆CHIPS $3.18 なり。

ひたすら北を目指して国道１号線を北上。
ＮＳＷ州ではうっそうとした針葉樹森が広がっていたが、
ここＱＬＤ州を北上するにつれて、広い草原に点々と木が立つ風景に
なってきた。テレビや教科書で見たことあるような、サバナ気候って
感じの風景を思い出す。

暑い地方に向かっている実感が湧いてきた。

日本語では、北国＝寒い、といった少々暗いイメージだが、
ここは南半球、北に向かうとどんどん暑くなってきた。

17:30 RockHampton 着
今日は燃費が悪い。飛ばしすぎだ。
トランザルプは18L入るタンクだが、早め早めに給油で、
だいだい毎回10Lぐらいづつ入れている。

真ちゃんと共にＹＨ（ユースホステル）に泊まることに。
日本人がたくさん泊まっているなここは。

続く・・・

*************************************************
8/17 Brisbane〜Rockhampton　
走行
　645km
給油
　9.1L(Gympie)、8.5L(Childers)、
　9.6L(MiriamVale)、10.4L(Rockhampton)
燃費
　約18km/L
*************************************************

阿久津ですぅ。

> Q1 1ヶ月休みがあったらどこに行きたいですが？
今本当に「どこか行きたい病」にかかってまして、
下手な冗談も抜きで真面目に答えてしまうのですが、
いやー、オーストラリア、まじで行きたいっすねえ。

> Q2 お腹がすいた深夜2時、何が食べたくなりましたか？
函館の「かもめラーメン」が、すんごく食べたい！

うう、もうすぐ冬。北海道を走りたくなってきたぞー！

たしかに・・・
近くに住んで居ても
中々会えない
電話が繋がらない
一般小市民とかけ離れた時間帯で生活をしている。
コリハキットフジサンノテングサマカモシレマセヌ・・
クワバラクワバラハヤクタイサンイタシマセウ。

こんにちは竹内です。
なぞめいた存在の阿久津さんにいくつか質問させてください

Q1 1ヶ月休みがあったらどこに行きたいですが？
Q2 お腹がすいた深夜2時、何が食べたくなりましたか？

＊考える時間は5分以内で軽く答えてください

連続書き込み阿久津です。

>違反ですか？
さてどうでしょう（笑）

最近でこそ海外ツーリングする方も増えてますが、
海外で裁判所に出廷して、あの半円形の台に立たされ
「あなたは罪を認めますか？」
って言われた人はあまりいないでしょうね。

詳細はいづれ必ず。この掲示板にて。。

あ、先に言っときますけど、そんなに人の道に反した事を
したわけじゃない（つもり）ですよ！

生まれも育ちもベトナムではない阿久津です。
でもベトナムでは何の疑問もなくベトナム語で話し掛けられます。

さてそれはさて置き、私のお勧めの場所というと、
どうしても寒いところになってしまうのですが、
やっぱり秋の乗鞍岳はいいですよ。ぜひ1泊野宿で行ってみては？

それと、僕が個人的に非常に気に入っているために
あまり人に教えたくないと思ってきた場所なのですが、
最近テレビでも放映されてしまったので、
ここでもこっそり書いちゃいましょう。
岐阜県付知峡の奥に渡合温泉ってのがありまして、
真冬は閉鎖されてしまうのですが、秋の終わりに訪れると、
布団の足元を半分掘りごたつにかけて床を準備してくれます。
何だか懐かしい感じがして、僕はとても気に入ってます。

Kimimyさん皆さんのお勧めも教えてくださいね。

裁判所に出廷したとあるのですが(笑）
これはなんでしょうねぇ。おいおい明らかになるんでしょうか？

もう目が離せません

おはようございます竹内です
阿久津さんから旅のデータを数字の面から教えていただきました。
話の続きがさらに楽しみな数字です。

旅自身は1988年との事で阿久津さんには遠い前のお話とは思いますが
僕らにとっては現在進行中のお話なんですねー。
ここがツーレポの面白いところではないでしょうか。
いつでも誰でも同じ旅を共有できますね。たのしみたのしみ
===========================
・大陸一周の走行距離　２４４３８ｋｍ（寄り道全て含む）

・出発した時期 (日数がわかれば日数も)
　　１９８８年です。
　　　５月２０日　日本発
　　　５月２１日　オーストラリア着
　　　７月２１日　シドニー発
・ゴールの時期
　　１２月２１日　シドニー着
　　　２月２１日　タスマニアへ
　　　３月　１日　シドニーへ戻り
　　　３月２０日　オーストラリア発
　　　３月２２日　日本着　
　バイクでの１周にかかった日数は、
　まる５ヶ月ということになります。

・総走行距離
　　大陸１周２４４３８ｋｍ（バイク＝５ヶ月）
　　タスマニア州で約４０００ｋｍ（レンタカー）
　　１周後のシドニー生活で約１００００ｋｍ（バイク）
　　
・その他旅を通じての数字など

　　ガソリンの総消費量は途中で記録が抜けていて不明。
　　燃費は平均２２ｋｍ/Ｌなので、
　　たぶん大陸１周で計算上は１１１０Ｌですね。

　　その他
　　・取得したバイクの免許証３つ（ＮＳＷ州、ＮＴ州、ＷＡ州）
　　・かかった費用　バイク６０万円＋その他８０万円（往復飛行機含む）
　　・スピード違反２回
　　・裁判所に出廷した回数１回

佐倉のわたくしです。
“どこか行きたい病”が再発しています。
阿久津さん、この時期お勧めの場所はどちらでしょうか？
「オーストラリア！」…今回は国内でお願いします〜。

＜ブリスベン滞在１ヶ月＞

7/23〜
シドニーからブリスベンまで、バイクのメーターで995km。
もっとゆっくりいろんな町や森を見たりしたかったけど、
そういう余裕のないまま、ただ頼れる人がいるという理由で、
とにかく一気に走ってきた。

この行程でずいぶんと日記も長くなったし、すごく長旅をしたような
気がしたけど、たった2日走っただけなんだよな。
たった2日でどうしようもない孤独感に取りつかれ、
バイクに乗るのも、なんだか怖くて疲れてしまった。

というわけで、ブリスベンにのんびり滞在。
クリベデンホテルは古いし汚いが、約3600円／週という安さ。
先を考えるとホテル代は痛いが、都市部では野宿など絶対できない。
危険すぎる。

ワールドエキスポを見たり、サーファーズパラダイスでカジノに通い詰めたり、
１日中本を読んだりして、とにかくボーっと暮らした。
毎日読んでいたのは、なぜか司馬遼太郎の「竜馬が行く」。

ブリスベンはこれといった特徴のない町のような評判もあるが、
長く滞在すると、住めば都なのか、すっかり落ち着いてしまった。
明日こそは出発しようと思ったまま出発せず、怠惰な毎日を送った。
でも、こういう都市部での生活で英語や生活習慣に自然に慣れていくので、
まんざら無駄でもない。

8/15
シドニーのホテルで一緒だった真（しん）ちゃんがブリスベンに
やってきた。真ちゃんはブリスベンでは長居せずすぐ発つ予定だ。
向かうのは、とにかく北。
あの孤独感で怖くなっていた僕は、北に向かう真ちゃんに同行を求め、
一緒に出発する約束をとりつけた。

ブリスベンに住むこと約１ヶ月。
その間にバイクに乗った日は約４日に１回程度。
滞在中の走行距離は360kmほど。

8/17
１ヶ月ぶりにフル満載のトランザルプ600にまたがった。
次の滞在予定地はケアンズ。
ここブリスベンから約2000kmも北上を続けることになるが、
しばらくは真ちゃんと一緒に進めるので、とても安心だ。
しかしこの後、僕は真ちゃんと対立することになる。。

さあ北に向けて出発だ！

続く・・・

過去ログの整理、ありがとうございます＞竹内さん

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

とっくに走るのをやめてキャンプ場を捜す時刻だった。
夜はカンガルーが飛び出すかもしれないし、
大型トレーラに追い越される時も、暗くて本当に危ない。
でも、もう孤独で孤独で仕方なく、早く街の灯が見たくて
停まる（泊まる）勇気と余裕がなかった。
何にも見えない真っ暗な森で、近視の僕には、目印は色の薄い
センターラインだけ。

そうこうして暗闇と戦っているうちに、いつの間にか州境を越え、
クイーンズランド州（ＱＬＤ）のサーファーズパラダイスまで
来てしまった。あのハワイと並ぶ有名なリゾート地なのよね。
でもそんなリゾートにかまっている余裕がない。

もう夜10時。この郊外の夜10時は、もう真夜中同然。
ブリスベンまであと100km。
停まれなかった。あと1時間でブリスベンなのだ。
真っ暗な闇の中、ただ人に会いたくて走った。

サーファーズを過ぎてからは車がたくさん走っている。
道もハイウェイからフリーウェイに変わり、
道路脇にフェンスが張ってあるので、カンガルー飛び出しの
危険も減った。

名もない丘を越えると、急にブリスベンの街の灯が見えた。
うぅぅぅぅぅぅおぉぉぉーーー着いたぞー！
公衆電話で滝さんに電話した。
「明日のはずが、もう着いてしまいました！」
ホテルの場所を聞きうろうろ走り回ると、
ほどなくホテルが見つかり、滝さんが玄関の前で手を振っている。

「あくちゃーん、なんだよ、明日じゃなかったのかい？」
「いやもう淋しいし怖いし暗いし寒いし・・・（べらべらべら）」

はしゃぐ子供のようにしゃべりまくってしまった。
日本語で自由に話せるってのは、こんなにいいものか、と実感した。

夜11時30分。
予定より1日早く、というか無理矢理夜中まで走り続けて、ブリスベン着。
滝さんの泊まっている長期滞在者用ホテル（クリベデンホテル）
にもぐり込んだ。

・・・続く

7/22 Taree〜Brisbane　
走行
　663km
給油
　7.1L(Taree)、6.9L(Macksville)、10.5L(Grafton)、5.6L(Ballina)
燃費
　約23km/L

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
次回あたりからの旅日記は、実際の日記からの引用を適当に省いて、
スピードアップしていきます。

どうもこんにちは竹内です。古いログを整理しました。
古いログをごらんになるには阿久津文庫の表紙をご確認下さい

松本です。隣で温泉公衆浴場を開いています。

見知らぬ土地を旅するものが必ず感じる孤独感。
阿久津さんも経験されていたんですね。僕だって国内
走っているだけでこういう気持の状態になってしまうことが
あります。
そのレベルときたら比べようもないと思いますが。

でも最近の自分は、こんな状態に陥ったときでも
自分にTake it easyと言い聞かせてそんなきもちの
状態をいくらか楽しめるようになったかな。
どんなトラブルがこようともなんとかなるさ。ってな
感じですね。

Take it easy.Easy goingですね。

地図の掲載ありがとうございます＞竹内氏
http://www.africatwin.com/akutsubunko/images/zenzu3.jpg
まだ大陸１周にはほど遠いのがわかるかと思います。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

7月22日
さて、とにかく北に進もう。シドニーを出てまだ2日目。
明日の夜にはブリスベンに着く予定。

8:30発。天気は最高、気分は、、、ちょっと鬱。
バイクに乗るのもまだまだ怖いし、英語ができないので
1日で話す言葉は G'day mate ぐらい。

シドニーでお世話になった滝さんが、先行してブリスベンに行っている。
彼はバス旅行。木曜島を目指している。かつて真珠の養殖で
日本人移民も活躍した島だそうだ。オーストラリア最北端の島。

ブリスベンでの宿泊に関しても何のあてもないので、
途中の公衆電話で滝さんの泊まっているホテルに電話して
「明日着きます。部屋予約お願いします」と告げた。

ただひたすらに走った。観光ポイントも何も眼中になかった。
「Which way are you heading for?」
と聞かれても、
「Up to north」としか答えられなかった。
とにかく早く滝さんに会いたかった。
まだたった1日しか走ってないのに、もう孤独感が限界。
誰も知り合いがいない、言葉が通じない、
人間自体が少なくて、森の中にはカンガルーばかり。
大袈裟だが、この世の中に人っ子１人いなくなったんじゃないか、
と錯覚するような妙な感覚に襲われた。

時速100kmを維持しようと朝からずっと走り続けた。
日本の高速道路とスピードはほぼ同じだが、あくまでも一般道。
交差点も信号もあるわけで、気を抜いていると危ない。
スピード感が麻痺する。
交差点などを曲がる場合に時速40km/hぐらいに落とすと
すごくゆっくりになった気がして、そのまま突っ込んでしまう。
直角の交差点は、40km/hではさすがに曲がれない。

あっという間にあたりはすっかり暗くなってきた。
あれれ、もう夕暮れか。

・・・続く

阿久津さんの最近の文章中にでてくる場所を示した地図です 地図中の赤線が移動した場所ですね
http://www.africatwin.com/akutsubunko/images/zenzu3_small.jpg
大きいサイズは阿久津文庫表紙に掲載していますのでご覧ください。 

Copyright 1996-1999 DailyAfricaTwin
このページの中の写真、文章は、撮影・執筆された方に帰属します.無断使用、無断転載はご遠慮下さい