阿久津文庫
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今サザンクロスツーリングはオーストラリア最北端を走っていた頃に ついて書いています。ここらへんは私個人的に非常に印象の深い毎日 だったため、個人の記録として1日単位で書いております。 なかなか話が先に進まず鬱陶しいですが、この最北端を脱してからは、 1日千キロ近く走行する日もあったりして、一気にスピードがあがる んですが。 9/7 8時近くに起床。 昨夜は20時ごろ寝たので、うむむ随分と寝たもんだ。 出発しようと準備していると、ちょうどあのきれいなお姉さんが 掃除をしにやってきて、Good Bye Mite!と、ちょっと男性風に 声を掛けてくれた。こんな些細なことで元気が出るものだ。 オーストラリアではちょくちょくGood day miteと挨拶する。 グダイマイッと発音する。形式ばった場所ではない、特に田舎と いうか、田舎だけではないのだが、スーツを着てする挨拶言葉では ないのだが、オージー特有の気さくな挨拶言葉である。 いよーこんちわ! といった感じ。 How ya goin' mite(ハゥヤゴーインマイッ)などもよく使う。 さあ今日中にケアンズに帰ろう!もうこんなダートはまっぴらだ。 もちろん後で思うと、こんなに素晴らしいケープヨークの思い出は オフロード初めての僕にとっては非常に貴重な経験だったのだが。 このLakelandDawnsはケアンズ方面へ戻る元来た道と、CookTown方面への 分かれ道の町だが、憧れていたCookTownも今回はやめ。 スローペースでケアンズ帰還を目指す。 写真を撮ったり景色のいいところで止まったりしながら進む。 道路も少しずつ舗装部分が断続的に現れてきた。 パーコーリバーで昼食にハンバーガーとコーラ。 なんか暗い感じのガソリンスタンドだった。 そこからちょっと進むと、もうオフロードともお別れ。 往復800km以上の長い長いオフロードがやっと終わった。 1回目にケープヨークに踏み入れたときは、オフロードの始まる Mt.Carbineまで来ただけであんなに心細くて怖かったのに、 今日は、道に舗装が見えるってだけで、人間というか生き物という ものを感じ、心強く思えてくるから不思議なもんだ。 Mossmanで給油。そういえばやけに燃費がいい。 確実に20km/L以上走っているぞ。 さあ、もうケアンズまで残すところあとたった80kmだ。 一気に帰れば慣れた町の慣れたベッドが待っている。 と、ふと変なことを思い出した。 ケアンズを出発する前夜、日本人仲間で食事をしたのだが、 その時の某Y氏との会話。 「阿久津君、ケープヨーク行くんだって!」 「ええ、ヨシ君が行くって言うんでついて行こうと思います」 「俺も5日後ぐらいに出るから先端か途中で会えるね! 俺、夢だったんだぁケープヨーク。このために会社辞めて ここに来たんだよ。」 「そうなんですかぁ。じゃあ先端で一緒に最北端を楽しみましょうよ!」 なんて調子のいい会話をしていたんだ。 明日はYさんが出発すると思われる日。 あとで思えば気にすることじゃないのだが、妙に、今日帰って 結局先端まで行かなかった、と告げるのが悔しくて恥ずかしくて。 ケアンズを目の前にして、今日は付近のビーチでキャンプすることにした。 明日の夜は、もうYさんは旅立っているはずだ。 こんな俺って、なんだか見栄っぱりで、そのくせ気が小さいよなあ。。 というわけで、MoonRiverResortというキャラバンパークに、 ケアンズで知り合った日本人カップルが長期滞在しているのを思い出した ので寄ってみる。やっぱりまだいた。 キャラバンカー(キャンピングカー)で旅するNさんは山梨県出身の 怒ると怖そうな、でも優しいお兄さん。女性のほうは、このNさんに オーストラリアに来てからいわゆるナンパされて一緒に旅している。 ひっじょーにお綺麗な方で、博多弁の訛りが初々しいのだ。 結局何から何までお世話になり、なんと夕食は4ヶ月ぶりの天ぷらだ! う〜ん次回機会があれば、僕もこのキャラバンカーで旅行してみたい。 150万円で買っても100万円で売れるらしいので、実質バイクと変わらない 費用で旅行ができる。ま、燃費は悪いが。 ************************************************* 9/6 LakelandDowns〜MoonRiverRizort 走行 249km 給油 12.5L(Mossman) 燃費 約22.0km/L *************************************************
>てっきり南半球では逆な物だと二十数年間信じ切ってました(笑) ふふふ、騙されてた人めーっけた! でもほんと行ってから知る事ってあるんですよねぇ。国外は特に。 また思い付いたら番外編等で私の無知さ加減を御紹介できればと思います。 いいもんですよ、知らない人、知らない街、知らない文化に出会うのも。
竹内です。 告白しますと(笑)小さい頃になるほどザワールドでその上下が逆 になった地図を紹介してまして、てっきり南半球では 逆な物だと二十数年間信じ切ってました(笑)しゃれとしての紹介だったんですね>ワールド 旭化成単独スポンサーの番組に渇望している竹内でした
番外編4として、ふと思い出した南半球での常識非常識を紹介します。 初めての海外、初めての南半球の生活。 初めてづくしの僕は洒落っ気の強い白人に騙されることもしばしば。 なんだか怪しい情報にからかわれたことも多いのだった。 たとえば、、、、 オーストラリアは南半球なので、 1.太陽は西から昇って東に沈む 2.台風は低気圧ではなく高気圧である 3.北極星も動いて見える 4.世界地図は上下逆さま(南極が上)になっている などという話を聞かされた。 僕のように素直な日本人(?)は結構本気で騙されたりしていたのだ。 みなさんは大丈夫ですか? あ、そこのあなた! 上の4つは全部嘘っぱちだと思いませんでしたか?! 何をおっしゃる、4つとも全部本当なんですよ! ・・・なんてね。嘘ですよ嘘。 4は結構有名な嘘ですよね。あくまで洒落っ気として上を南極にした 地球儀などが売られたりしてましたが、一般の地図ではあくまで北が 上ですから、どこに行ったって地図では北極が1番上です。 オーストラリア英語でもちゃんと、 go up to north / down to south などと、北へは上がる、南へは下がると表現します。 でも、南天の星を見て南半球を感じることができます。 北極星、絶対見えませんからね。 そういえば360度地平線という平原では、上を見上げずに目線の先に星が 見えます。地面ギリギリの星なんて、日本では見られる所が少ないですよね。 というわけで、 世界の距離が縮まったとは言え知らないことは結構あるもので。 (常識知らずの僕だけかもしれませんけど。。) 逆に世界にも日本を知らない人が意外と多いもの。 今でもちょんまげ結ったサムライが歩いていると 本気で思っている人達もいますからね。
日刊アフリカ四国ミーティング(第6回VRM)も済み、 なんとか社会復帰中の阿久津です。 阿久津文庫もそろそろスピードアップしていきましょー ----------------------------------------------------------- 9/6 さあ、昨日途中で引き返して来たあの道を今日こそは走破するんだ! そう言って張り切った朝を迎えたのはヨシ君だけであった。 そう、僕はすっかり意気消沈していた。 昨日までヨシ君に助けられこの激しい砂の道を500km以上も北上して来た。 だが、昨夜の持て余すほどの時間を過ごすうちに、ついいろいろと悪いほう に考えてしまう、いつもの気の弱い俺が現れてしまった。 今日我慢すれば憧れの CapeYork に到達できるというのに、 ここまで来て僕は、北へ向かうヨシ君を見送った。。 しかしその後も迷いは晴れず、何度もUターンしては、 CapeYork を目指すかどうか悩んだ。 しかしもうヨシ君は行ってしまったんだ。 もう遅い。今から行っても、本当に単独で走破しなければならなくなる。 オフロードを初めて走っているんだ。やはり無理は禁物だ。 まだオーストラリアを半周もしていない。 ここで危険をおかして失敗したら、残りの2万キロはどうすんだ。 やっと決心して、ひたすら舗装道路の世界を目指して南下することにした。 そっちこっちで写真を撮りながらのゆっくりとした帰路である。 昨日悩まされた砂の道も、大分慣れてきたのか、今日はすんなりクリアできる。 Musglave で昼食を取ったのが午後1時。 次の町 HannRiver までの長い長い直線でも写真を撮りながら快適に走破。 昨日の苦労が嘘のようだ。俺は、、、うまくなっている?! Laura で給油。小さなガソリンスタンドと売店だけのこんな所で、 アボリジニの少年がテレビゲームをやっている。 ちょっとのぞくと、昔懐かしいインベーダーだ。 日本語の表示が画面に現れるところをみると、どうやら日本の中古品のようだ。 日本では既に廃れてしまったインベーダーゲームを一生懸命やっている。 しかもたった1人で。なんとなく淋しい気持ちになった。 LakelandDowns に午後4時着。 ここは町と言っても、雑貨屋、ガソリンスタンド、モーテル、酒屋がそれぞれ 1軒ずつあり、あとは民家が少しだけ。 それとここには学校がある。小さい小さい学校である。 少々早いが、今日はここで宿泊だ。すっかり疲れてしまったので、 キャンプする元気が出てこない。贅沢して町に1軒のモーテルに宿泊。 こんな田舎なのに受付のお姉さんがすっごいきれいな人で、 小さな幸せを噛み締めてしまった。 ************************************************* 9/6 ArcherRiver〜Musgrave〜Laura〜LakelandDowns 走行 406km(全部ダート) 給油 10.5L(Musgrave) 6.0L(Laura) 燃費 約18.0km/L *************************************************
ここから先は、400km先まで何もない。 もう昼近いので確実に途中で日が暮れてしまいそうで、 ジャングルでのブッシュキャンプを予想して、 食料も水も多めに積み込むことにした。 予備のガソリンタンクも満タンに詰めた。 ヨシ君は5L、僕は10Lのジェリ缶だ。 これを含めても、僕の運転技術では燃料ギリギリかな。 もし転べば少し漏れてしまうわけだし。 今日はここまでにして、ブッシュキャンプは避けたほうが いいんじゃないかと提案したが、ヨシ君は行こうと言う。 しかしさすがの豪傑ヨシ君も、少々緊張気味。 午後1時出発。 満タンのメインタンクに予備タンク、食料、水がとても重い。 これまでは、砂は深くても比較的広くて真っ直ぐの道路だったので、 道幅いっぱいに使って自由に走れたが、ArcherRiverを過ぎると、 なんだかジャングルの中を縫うように走る道に変わり、 下手くそな僕とヨシ君にとっては、腕に力を入れっぱなしの、 凹凸の多い、日本の林道みたいな道になった。 丸太数本だけがかかった橋もあり、当然2輪車だと隙間から タイヤが落ちてしまう。押してゆっくり2人でバイクを渡す。 気温はたぶん40度ぐらい。すごく暑いけど、乾燥している。 今は乾季。雨は一滴も降らない。 というか、乾季しかこの道は走れないのだ。 橋のない小川をいくつも乗り越えて行くが、 周りの木や土手を見ると、ああ、あそこまで水面が昇るんだ、 とわかる。雨季の水位のすごさが測り知れる。 ジャングルの雨季は半端じゃないらしい。 しかし、建物2階分以上になりそうな川も、 乾季はそのままジャバジャバと渡って行ける。 3時間ほど、腕をパンパンにして走り続けたので、ちょっと休憩。 するとありゃありゃ大変! 俺はすぐ目の前ばっかり見て走ってたので気付かなかったのだが、 ヨシ君の荷物が1つ無い! 食料と何やらを積めたバッグが無いよ。落としたんだ。 ヨシ君も俺も、バイクは特にオフロードなんてド素人である。 荷物の縛り方ひとつとっても、非常に適当だったわけで。 仕方なく引き返す。 やっと乗り越えてきたガタボコ道を荷物を探しながら戻る。 おお!ほんの30分も戻ったところでバッグ発見! 早く見つかってよかったー。 しかし、戻ったことで今日分のガソリンを大分消費してしまった。 戻った距離はほんの30kmぐらいだが、もともと燃料に余裕は無いので、 しばし思案の結果、、、ArcherRiverまで一旦戻ることにした。 自分達は素人なんだ。せめて準備万全で行きたい。 今来たばかりの悪路を、ArcherRiverまで戻る。 100kmぐらい戻ったかなぁ。もう燃料は半分ぐらいになっていた。 再度給油して再出発なのだが、今度こそもう時間がないので、 今夜はここArcherRiverで寝ることになった。 ArcherRiverロードハウスのArcherキャンプ場だ。ただの広場。 夕暮れまで暇だったので、その名もArcher川で水浴びして遊んだ。 涼しくて気持ちいい。夕食はArcherバーガーを食べた。 うう、何でもArcherだらけだ! することもない長い夜、ガソリンスタンド1軒だけのここは、 自家発電機が止まると真っ暗だ。本当の闇。 テント越しにヨシ君がいろんな話を聞かせてくれた。 3ヶ月働いたら1年は旅をするというヨシ君。世界中を旅している。 ヨシ君は、こんなことを言っていた。世界旅行者にとっては、 金の北米 女の南米 歴史のアジア 耐えてアフリカ 何にも無いのがヨーロッパ どうでもいいのがオセアニア だと。 行かなければわからない、いろんな国のいろんな話が聞けて、 とても充実したジャングルの夜なのだった。 ************************************************* 9/5 Coen〜ArcherRiver〜途中で戻ってまたArcherRiver 走行 280km(全部ダート) 給油 20.5L(ArcherRiver 予備タンクも含む) 9.3L(ArcherRiver) 燃費 約18.5km/L *************************************************
すっかり春ですね〜。富士市の桜もちらほらと咲いています。 では23話です。長いお話ですいません。 この掲示板は私個人の昔の日記を活字に打ち直す、という私の 個人的趣味も実現させてもらっている次第で、(竹内さんに感謝) 元の日記が長いと、書込みも長くなってしまい。。どうもすいまそん。 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 9/5 6:30起床。8:00 Coenを出発 昨夜はCoenの安宿でひと安心。 ベッドごとについている蚊帳に入ってぐっすり眠った。 しかし今日も朝食を済ませると、また再び気の重い砂の道に突入だ。 うう、赤道も近い! といっても赤道までは行けないが。 この辺りまで北上してくると、町にはアボリジニがたくさんいる。 アボリジニたちは、もうずっと昔からこの地に住んでいたが、 白人達の進出で隅っこに追いやられる生活をしている。 今はなくなったのかどうかわからないけど、確か2流市民として 扱われている、と聞いた。何をもって2流なのかよく知らないのだが、 職につく際も政治に参加する際も、いろいろな面で差別を受けてきたのだろう。 白人達は、そういった面でアボリジニを差別するかわりに、その分生活費を 与えて保護してきたので、働かずにブラブラしているアボリジニが町に溢れる ようになってしまったらしい。 自分には差別する意識はないと思っているんだけど、 することも無く町をぶらついている人の姿は、 あまり感じのいいものでないのは否定できない。 俺にとって、人種問題というのはあまりピンと来ないな。 みんなが同じ顔同じ髪同じような生活をしている日本人にとって、 人種問題を起因とした戦争など、とってもわかりにくい。 なんて、ひたすら何もない道を走っていると暇を持て余してしまい、 ついつい偉そうな人種問題など考えたりしてしまった。 ボーっとすると、砂にハンドルを取られて転倒する。 その繰り返しだ。飽きては転び、目が覚めては飽きての繰り返し。 今日の目的地は、果てしなく400km先だ。 Coenの町を出ると、再び制限速度100km/hの標識。 ふっ、相変わらずあてにならない標識だぜ。 法定速度はそりゃあ100km/hなんだろうが、 出さないって。こんなに荒れたダートなんだからぁ。 もちろん、バイクに慣れていない俺についての話である。 砂の色が、真っ赤に錆びている所と、白い粗い砂利が交互に 現れるような感じ。深くはないのだが、わだちがあって、 素人の俺にはかなり走りにくい。 当然、何度か転倒したが、昨日ほど派手に転ぶことはなくなった。 出発してわずか1時間。80kmほど走ったところで、 森もだいぶジャングルっぽくなってきた。 その森の中、道の左奥にあるArcherRiverというロードハウスに着いた。 Coenでは給油せずにきたので、ここで満タンに。 だいぶ早めだが、昼食もここで取る。 そう、ここから先が無給油区間の1番長いところで、 400km先までガソリンスタンドも民家も何もない。 途方もなく遠いなあ。ヘビもトカゲもいっぱいいるし、 やっばいなぁ。一番の難所なのだ。 しかし、行って来た人の話を聞くと、 ここを乗り切れば CapeYork は制覇したと言っていいらしい。 続く
CapeYork1日目のCairns〜Coen間もなんとか残り300km。 道がダートになってもう100km、ずっとずっと深い砂。 大丈夫なんかこの道。 ヨシ君、本当にこの道でいいの。間違ってない? でもたまーにランドクルーザーとすれ違う。たまーにだ。 残念ながら(?)、道は正しいようである。 この区間は100kmおきぐらいにガソリンスタンドはある。 ガソリンスタンド以外には何もない。何にも。 持ってきた予備のガソリン缶はまだ出番はない。 一応ケアンズで5Lだけ入れてきたけど。 途中にあるロードハウスは、田舎の割に思ったほど愛想が良くなく、 ガソリンも高い。 しかし、ハンバーガーは田舎でも値上がりしないので安心した。 気温は軽く40度ぐらい。んもおおおぉぉぉぉぉーー暑い!! ロードハウスに備付けのシャワーで水浴びしたいが、 先が長いのでのんびりできない。 オージーらしきオフロードライダーとすれ違った以外は、 まだバイクの姿は見ていない。 激しいウォッシュボード状の砂の道が続く。 トランザルプ600は、もちろんバリバリのオフロード車ではない。 ちょっとしたギャップでも、突っ込んでしまうとサスが底をつく。 平均して80〜100km/hぐらいの、僕にとってはかなりの高速で 砂の道を走り続けた。 カンガルーやトカゲは相変わらずよく見かける。 暑くないのかあいつらは! もちろん、順調に快走しているわけではない。 ハンドルをとられては転倒し、下手に減速しては前輪が埋もれて転倒し、 その繰り返しである。 転倒でカウルは割れるし手にマメができるし、かなり疲れてきたし、 すごいホコリで服も錆びたように赤茶けてきた。 ヨシ君がいなかったら、泣いてたな。いーや泣いてた。絶対泣いてた。 日が傾いてきても、まだ今夜の宿泊予定の町は見えてこない。 計画はヨシ君任せだが、初日からいきなりナイトランになった。 慣れない砂の道も、250kmも走ってると気分的にはひたすら惰性で 走っているようになり、生意気にも飽きてきた。 ただ、やはりハンドルを取られての転倒を何度か繰り返す。 ヨシ君も自分のコントロールで精一杯なので、 お互い、走行中は1人っきりなのと一緒だ。 朝の6:00から10時間以上かかって、夜7:00過ぎにようやくCoenに到着。 今日だけでダート400km。しかもそのうち200kmはずっと深い砂の道で、 周りはジャングルで展望もきかず、さすがにきつかった。 初日で疲れきってしまった。キャンプを諦め、 町に一軒しかないと思われる安宿に転がり込んだ。 ヨシ君の英語は完璧だ。 比較的楽と言われるケープヨーク前半のCoenまででもこんな道である。 きっと後半の道はすんごい厳しいんだろうな。。。 Weipaあたりで引き返そうかな。ここまで来ても弱気な俺。 ************************************************* 9/4 Cairns〜Coen 走行 570km(ダートは約400km) 給油 5.0L(PalmerRiver)、4.3L(HannRiver) 燃費 約17.5km/L *************************************************
阿久津@富士山です。 >阿久津さんに質問なんですが、今年はどこか行ってみたい所ありますか? 最近、どこかに行きたい!って意識が前面に出ないことが多くて、、 う〜ん困ったことです。歳かなあ。 がんばって遊ぶってことは非常に大切なことですね。 と言いつつ、今年はパタゴニア(南米)に行ってみたいんです。 普通の観光でいいんです。 家族ネタで恐縮ですが、ウチの親父というのが、今は普通のサラリー マンなんですが、その昔(それこそ20歳の頃)、単独で北南米を縦断 する計画を持っていたらしく、日単位での旅行計画から調査まで済ま せたもの、為替の問題などによる資金不足と、当時の自由旅行の厳し い制限のために断念したそうで、結局断念したまま、今はもう60歳です。 いまだに、行きたかったなぁ、という思いだけはあるようです。 親子の夢なんていう洒落た意識は全然ないのですが、 いつかパタゴニアに行ってみたいなあ、とずっと思っているんです。
どうもこんばんは竹内です。いつもいつも楽しみに読んでます。 阿久津さんに質問なんですが、今年はどこか行ってみたい所ありますか? PS 近々掲示板のメンテナンスを予定しています(日にちは未定ですが) 断続的に使えない時があるかもしれませんがどうかよろしく〜
なんか春めいてきましたねぇ。花粉症で鼻水びんびんです。。 では、ティッシュを鼻に詰めながら、第21話いってみよう。 ********************* 9/4 5:30起床。6:40ケアンズを出発。 出発って、どこに。 オーストラリア大陸最北端の岬、CapeYork先端を目指して北上だ。 おいおい、諦めたんじゃなかったのか。 そう、右往左往した後、一旦は完全に諦めたんだ。 でも昨日の晩、ケアンズの旅行者仲間で食事をした時、 世界中を旅しているという日本人のヨシ君に誘われ、 つい、明日行こう、なんてことになっちまった。 バイクは素人のヨシ君。だがさすが世界中を旅して、 このオーストラリアの永住権も所有しているヨシ君のこと、 ピンチの場合の切り抜け方はベテランさ。(と期待した) ケアンズを出て1時間半、こないだ来たMt.Carbineまでやってきた。 前回のショートツーリングであれほど怖く感じた、人のいないジャングルも、 連れがいると頼もしい。 真っ直ぐな荒い舗装路がずーっと続く。時速120kmで快走快走。 こないだ怖くてUターンしたポイントを過ぎるとすぐ、 GravelRoadの標識が出た。ダートだ。 生まれて初めてのロングダートに、とうとう踏み入れた。 ダートといっても最初は真っ直ぐで固い路面が果てしなく続いた。 こないだ行ったDaintreeの粘土道よりずっと走りやすい。 この最北端ツーリングは荷物はフルではない。 ケアンズのホテルに不要なものを置いてきた。 といっても、予備のガソリン缶や修理道具など、超大サイズの 防水バッグはパンパンに膨れてリアシートに載っている。 やっぱり重いんだなーもう。 ヨシ君はXLR350に荷物も少ない。バイク素人といっても、 僕よりずっと軽快にダートを楽しんでいる。 ただし、キックスタートの中古のXLRは、一旦エンストすると、 大汗かくほどキックしないとエンジンがかからない。 ヨシ君のエンストのたびに、僕はゆっくり休めるのだ。 200kmぐらい行ったところからだんだんダートの質も悪くなり、 胃下垂になりそうな波状道路から、とうとう深い砂に変わった。 リムの半分ぐらいまで埋まる感じの赤い砂。埃のように細かい。 砂なんて走ったことないんだもん、どうすりゃいいかわからん。 俺にできるのは、ただひたすらアクセルを開けるのみなのだ。 途中ハンドルをとられ、怖くなってアクセルを戻してしまい、 たちまちスローダウン、転倒。 ヨシ君もスローダウンすれば俺と同じように砂にはまりそうになるので、 俺が転倒しても、そうそう止まってはくれない。それはお互い様。 生まれて初めて砂道走っている。こえ〜。 しかも、一度転倒すると、起こすときに足元が悪いんで、 なかなかうまく起こせず、無駄に疲労する。 何がダート天国だ。こりゃあ俺にとってはやっぱ地獄だ。 ・・・続く
阿久津ですぅ。 >僕は、北海道で知りあった人に千葉柏にある >ライコ○ンドのト○レで偶然再会しましたよ(笑) あららら、臭い縁ですね。失敬。 バイクや自転車の旅は、どうしてもコースが似通ってくる ことがあるので結構同じ人に会うんですが、 旅先で会った人に、旅先じゃないとこで出会う確立は すごく低いですよね。 う〜んいい。いいですねえ。再会は十分旅の味ですよねえ。
まつもとです。 僕は、北海道で知りあった人に千葉柏にある ライコ○ンドのト○レで偶然再会しましたよ(笑) (お互い覚えていましたよ) 阿久津さんの再会確立ほどでわないですが。
さて番外編3は、ちょっと驚いたことを少々。 長いツーリングの合間には、こんなこともある。 **************************** ケアンズ滞在中の9/10頃。長逗留中のホテル SIESTA で。 6人相部屋なのだが、朝寝坊してふと向かいのベッドを見ると、 日本人らしき男性が新入りで早朝に入室したらしく、 朝からいきなり寝ていた。疲れていたのだろうか。 夕方になって起きてきた彼。 「こんにちわ、日本の方ですよね」 なんて言葉を掛け合ったが、お互い神妙な雰囲気。 う〜ん、どうもどこかで見たことある人だと思っていたら、 なんと東京のワーキングホリデー事務所で知り合い、 一緒に食事までしたことのあるY君ではないか! こんなとこで会うとは思わないから、なかなか気付かなかった。 「Y君じゃない?!」「え?阿久津君?!」 とまあ、こんな再会もあったりして、なんという偶然か。 同じ国、同じ町、同じホテル、同じ部屋の隣のベッドに! せ、狭いもんだな世界なんて。。。 Y君は日本からヤマハ400ccオンロードバイクを 国際ナンバーを取得してオーストラリアに持ち込み、 愛車でツーリングをしているのだった。 まあ一応前もって彼がオーストラリアに来ることはわかっていた。 と思っていたらさらにこんなこともあったのだ。 同じケアンズ滞在中のある日の昼下がり。 いつものようにエスプラネードで海を眺めていると 日本語が聞こえてきた。 ケアンズには日本人が非常に多く特に日本語に驚くことはないのだが、 この時ばかりは驚いた。 いきなり、 「あのう、阿久津先輩ですか?」 な、なに!*@? こ、この女の子、俺を知っている。。 「あのう、Kですけど、、、わかります?K子です」 「???」 「やっぱり阿久津先輩だ。びっくりしたー!」 「@@@」 「こっち来てたんですね!」 「!!!」 こ、この野郎、びっくりするのはこっちじゃねーか! 中学の後輩、しかも弓道部で俺が手取り足取り教えた、 あのK子ちゃんではないか! いやいやこれには驚いた。 オーストラリアに全く関係ない友人である。 ウチの中学なんて、人口2万人そこそこの小さな田舎町の たった1つしかない中学校だ。 いやいや、ほんとに驚いた。。。 ちなみにこの半年後、僕がシドニーの郵便局に局留めの手紙を 受取りに行くと、なんと僕の前にこのK子ちゃんが並んでたりして、 妙な再会を繰り返したりする。 大陸は広いが、長期滞在者が訪れる場所はある程度限られているのか。 狭いようで広く、広いようで狭い人間社会なのだ。
どうも松本さん書き込みありがとうございますー。 阿久津文庫の阿久津です。 >日本人旅行者特に、自転車やバイクを旅の相棒に >する人はそれほど多くないのでしょうか? バスやヒッチハイクの人も多かったですが、バイクも結構多いですね。 でも、道の途中で出会うことはそんなに多くなかったです。 ある程度の規模の都市のユースとかバックパッカーズに泊まると 日本人に会いましたね。 というか、そういう規模の都市自体が数少ないので、 たぶんみんな集まっちゃうんですね。人数自体はそれほどじゃないはずです。 数少ない仲間同士で数少ない情報交換しながら進むので、 結局同じ宿に泊まることが多いんです。 追い付き追い付かれながら、同じ人に何度か出会ったりしました。 自転車はさすがに少なかったです。 僕が1周する間に2人ぐらい?しか見なかったかな。 珍しかったのは、ローラースケートでナラボー平原横断1000kmやってる奴とか、 風力自動車でやはりナラボー挑戦してた人です。 風が来ないとか言って、結局8割は押してたりして。まじです。 ありゃあ変わりもんだな絶対!(笑) >またオージーライダーも結構一周旅行みたいなのってしてるのか? 僕の主観、経験上では少なかったです。 バイクで大陸周りたいなんてのは、そもそも狭い国に育った人の憧れ みたいな感じなんでしょうか、広い国の人は広いことが珍しくないから でしょうか。日本人とヨーロッパ人が圧倒的に多かったです。 よくオージーに言われたんですが、 「なんでこの暑い中、日本人はわざわざバイクで何にもないとこ走るんだ?」 って。 「何にもないのがいいんだ」 って答えると、あの外人特有の、両手のひらを上に向けて、 I don't understand. ってされることが多々ありました。 ちなみにこれはあくまで僕の個人的な考えなんですが、 英語が苦手なのも、それはそれでいいものです。 言葉が不自由だからこそ、僕にとって海外ツーリングでした。 どんなに自然環境が違う場所でも、言葉が通じればそれだけで 安心感がありますもんね。通じないこと、それが海外ツーリングの 魅力に感じています。これは結構本気でそう思います。 (苦手な英語を前向きに考えるための言い分けにも使えるし・・笑) >あと日本ですれ違いざまに交わす、ピースサインとかも >あるんですか〜? 車も含めて、1日に数台しかすれ違わないような砂漠の道では、 すれ違いざまに必ず手を振られましたよ。 よくもこんなとこバイクで、って意味もあれば、 お互いこんな過酷な道、眠気と戦ってがんばろう、って意味でした。 田舎の味ですね。 クロコダイルダンディーって映画で、 主人公のオーストラリアの田舎者が大都会ニューヨークに渡っても 故郷の習慣が抜けず、すれ違う人全てに挨拶をして疲れまくる、 という場面が出てくるのですが、これはいい意味でオーストラリアを 田舎扱いしてて、現地でも結構ウケて、笑いが起きてました。 こんな時はとてもほのぼのしていい気分がしましたよ。 長い返信失礼しました。またどしどし御質問くださいませ。
まつもとです。 いつも楽しく拝見しています。 >もともとは俺も自転車で回りたかったので、興味を持って声 >戻り路で、日本人のなんと自転車青年に出会った。 >秋田県出身の明るい青年で、なんと CapeYork先端を目指すという。 教えていただきたいことがあるのですが、オーストラリア ともなると日本人旅行者特に、自転車やバイクを旅の相棒に する人はそれほど多くないのでしょうか? またオージーライダーも結構一周旅行みたいなのってしてるのか? あと日本ですれ違いざまに交わす、ピースサインとかも あるんですか〜? そんなところが気になりました。
こんばんわ。阿久津文庫の阿久津です。 大好きな冬もあと1ヶ月。花粉症の私は春が苦手です。 では、張り切って第20話へと進んでみます。 **************************** 9/1 ケアンズからの2回目のショートツーリング Daintree で渡し船に乗り、前回と同じ未舗装路に入った。 こないだ来た CowBay までは順調だ。 今回はさらに先に、勇気を持ってバイクを進める。 CapeTribulation 付近を通過。 恐竜図鑑で見たことあるような原始の海岸といった雰囲気で、 人の気配を感じない。ジャングルが海までせり出している。 相変わらず道は粘土質でよく滑る。 タイヤは新車で買ったときのままのノーマルタイヤ。 オフロードタイヤってものの存在自体、実はよく知らない。 前回よりもずいぶん北上し、こりゃ行ける、と思ったあたりで 橋のかかっていない河に遭遇した。 今度は渡し船も無い。人もいないジャングルの中。 しかし河は浅い。にごりもない。 深さはほんの30センチだろう。底がはっきり見える。 渡ろうかかどうか悩んでいると、XT600の白人の兄ちゃんが 半袖半ズボンのライディングスタイルで現れ、 そのままドドドドッと河を越えて行ってしまった。むむ、やるなあ。 川幅はわずか15mほど。勢いで行けない気もしないではないが、 ダート初めての勇気のない俺は・・・結局やめることにした。 う〜ん、またも簡単に諦めてしまった。 仕方ない、もう1本の内陸側のルートを行ってみよう。 分岐点まで約30km、もと来た道を戻る。 戻り路で、日本人のなんと自転車青年に出会った。 もともとは俺も自転車で回りたかったので、興味を持って声をかけると、 秋田県出身の明るい青年で、なんと CapeYork先端を目指すという。 す、すごいなあ。がんばって欲しい。 さて、分岐点から内陸の道で CookTown を目指して北上してみる。 80kmぐらい、時間にして1時間ぐらい北上しただろうか。 MountCarbine というロードハウス1軒だけの町があり、 そこを過ぎると、車が全く、まじで全く通らなくなった。 一応立派に舗装されているのだが、バイクを止めると、 音も何にも聞こえない。シーン、という音が聞こえてきそうだ。 最果てに向かっているんだ、という思い込みもあったと思うが、 すごく怖くなってきた。その広さと静けさは本来素晴らしいのだが、 俺がここにいることを世界中の誰も知らないんだ。 これ以上進んで、もし何かあっても誰も助けに来ないよな。 そんな恐怖がこみあげてきて・・・ 引き返す勇気、なんて言葉で自分をなだめて、南にバイクを向けた。 ここでもまた結局引き返すことにした。 これじゃ CookTown なんて行けそうにない。 まして CapeYork の先端なんて。 ケアンズの宿に戻るとテネレ600が止まっていた。 これまであまりオフロードバイクの日本人ライダーに会わなかったが、 やはりケアンズは CapeYork の基点。オフロードを楽しみに やってくるライダーも多いようだ。 これから CapeYork に向かうライダーの話を聞いていると、 またまた気持ちばかりは大きくなってくるのだが、 さすがにもう、あの孤独なジャングルには入りたくない。。 こうして僕の CapeYork 熱もようやく下がりつつあった。 ・・・続く ************************************************* 9/1 CAIRNS〜MtCarbine〜CAIRNS 走行 433km 給油 **L(Daintree)、**L(Cairns) 記録無し 燃費 約**km/L 記録無し *************************************************
お〜!hot99さん、初めまして! (初めましてってのは照れくさいですね) どこでこの阿久津文庫を見つけなさったのか。 見てたなら言ってくださいよ。恥ずかしいじゃない! というわけで、hot99さんもポートダグラスまで行ったんですね。 そうですよね、きれいな海岸沿いのくねくね道でした。 Daintreeから先は地図上では点々でしたか。 どれどれ、当時の地図を見てみると、、、 ほほぅ、、、なんてこった!地図によっては道が書いてない! やはりそうだったのか。どおりで荒れてたわけだ。。 (当時は地図見てなかったのかな俺。今さらだけど) 展開中のサザンクロスツーリングとは別の機会に、 僕もジムニー1300であの道を北上したことがあるんですが、 Daintreeから先、実はちゃんとCookTownまで行けるんですよ。 通称「まじかよ坂」って坂や、「まじかよ河」って河があるんです。 まあ、これは僕が付けた名称なんですが。 その話は、僕の右腕に刻まれたクロコダイルの噛み傷の秘密と共に、 いずれ機会があれば番外編などで書きたいと思っています。 では、これからもよろしくお願いします〜!
阿久津氏と時々遊んでもらっているhot99といいます。 実は3年前の新婚旅行の時、ケアンズでレンタカー(シエラ =ジムニー1300)を借りて、PortDouglasまで行ったんすよ! 海沿いのワインディングはとっても気持ちよかったですね〜。 でも、なんだか西伊豆の海岸線を走ってるみたいな気もした・・・? その時に買った地図を見ると、Daintreeから先は道が点線に なってますぜ!阿久津氏!!
ケアンズ滞在数日を経ても、まーだ悩んでいたのだ。 オーストラリア最北端の岬 CapeYork に行ってみたい。 先端の向こうはもうパプアニューギニア。 CapeYork を走るためにオーストラリアに来るライダーもいるという ロングダート・・・それが俺にはやばいんだなあ。 バイクじゃ技術が伴わないし、4WDは25歳以下は借りられない。 冒険ツアーもあるが、700〜900ドルもして、ちと手が出ない。。。 はぁ〜。。。 とりあえずもう少しバイクがうまくなってからもう一度ケアンズに 戻って来るとして、今回は CapeYork の入口だけでも見てみよう。 ということで、ケアンズをベースに日帰りショートツーリングに出かけた。 8/30 ケアンズからの1回目のショートツーリング ケアンズから CapeYork 入口までは大きく2ルートある。 内陸の道と海沿いの道。 それぞれの道は CapeYork の途中で合流し、先端までは1本道。 海沿いの道を選びどんどん北上する。 冬と言ってもここは亜熱帯。暑くて蒸し蒸しだが、 空荷だからバイクも体も、そしてなぜか心も軽い軽い。 道はくねくねとしたシーサイドラインだ。 日本でバイクに乗ったことのない僕にとっては、 ワインディングロードは初めて。ほ〜、カーブって面白い! 思えば、ず〜〜っと真っ直ぐしか走ったことないもんなあ。 100kmちょっと行くと Daintree というところで、 ワニの出そうな大きな河にぶつかった。げー橋がない! と思ったらすぐ脇に渡し舟がある。バイクと人で$2なり。 川向こうから道はダートに変わった。粘土質でぬるぬるの道である。 CowBay という寂しいビーチまで行ったところで、前輪がとられて 転びそうになる。。。怖いのであっさり引き返すことにした。 戻り道、相変わらずの粘土路をおっかなびっくり走っていると、 白人の女性がジャングルの中から出てきて手を振っている。 こんなジャングルの中で何してたんだか。 後ろに乗せてくれと言う。 白人旅行者達には、バイクでもヒッチハイクの対象なのだ。 なかなかの美しい女性だったので、乗せてあげることにした。 それにしても、タンデム無経験なんだよ! この滑る道で、生まれて初めての2人乗りだ。 お姉ちゃんもさぞ怖かったろう。数キロ走った森の中で降りたいと言う。 こんなとこで降りて何すんだか。まあいいか。 彼女を降ろし、なんとか渡し舟のところまで戻ってきた。 ここまで来れば、あとは舗装路だ。 こないだ Ingham で声をかけてきたおじさんも言ってたが、 CapeYork の先端は無理でも、どうしてもこの先の CookTown までは 行ってみたいなあ。あのキャプテンクックが上陸したという町だ。 よし、もう1度挑戦しに来よう。今日はもう夕方なのでとりあえず帰還だ。 帰り道は遠く感じる。 ケアンズまでたった150km。1時間半の道のりが、妙に遠かった。 ・・・続く ************************************************* 8/30 CAIRNS〜CowBay〜CAIRNS 走行 363km 給油 11.0L(CAIRNS)、20.2L(CAIRNS) 燃費 約20.1km/L *************************************************
皆さんこんばんわ。阿久津文庫の阿久津です。 西暦2000年も、サザンクロスツーリングはぼちぼち進んでいく予定ですので、 お暇な時にでものぞきに来てください。 ********************************* 大陸一周ツーリング第1章も何とか終了し、とりあえずケアンズにのんびり滞在。 滞在期間は8/25〜9/15。 滞在前半、珊瑚礁のシュノーケリングツアーを楽しんだり、 有名なラフティングツアーに参加したり、渓谷の観光列車に乗ったりと、 精力的に普通の観光を楽しんだ。 バイクで走っている間はほとんど口をきかないので、 こうして現地のツアーなどに参加したりするのは、 久々の人とのふれ合いと英語の勉強とには持ってこいだった。 まあ英語はほとんど上達してないんだけど。。。 8/29 ラフティングツアーに参加。 インストラクターの説明の英語がわからず、送迎のバスの中でしょぼんと していたら、英国人の女性が通訳(難しい英語→簡単な英語)してくれて、 とても助かり、とてもうれしかった。 ボートは8人乗り。そのうち日本人は、女性2人と僕の計3人。 日本では安全基準を越えてるとかそういうことで、こういった迫力のある 急流では、いかだ下りはできないんだろうなあ。 さすがに滝に頭から落ちたときはちょっと怖かった。溺れるかと思ったもん。 ランチは例の優しい英国人女性と一緒に食べた。彼女の名はキャシー。 現在パースに住む、在オーストラリアのイギリス人だ。 金髪女性と話したりすると、もっと英語を勉強せねば、 なんて切実に思ったりする。 うん、こういった動機は大切なんだよな。。。 そんなこんなで、こうしてのんびり観光滞在していると、 Nさんの言っていた(第17話参照)オーストラリア最北端である CapeYork の先端に行ってみたくなるのだが、 いかんせん、過酷なダートが1000kmも続くそうで、 俺の運転技術でバイクで行くのは無理なのだ。 レンタカーならどうだろうかと調べてみると、普通乗用車では走破不可能で、 4WDは25歳以下には貸し出さないという。 う〜ん、どうしたものか。 もっとバイクがうまくなるまで、とりあえず今回は諦めるか。 まあ今行かなくても、最北端が無くなるわけじゃないし。残念だけどね。 続く・・・
おはようございますタケウチです。 今年もヨロシクお願いします。
結局Townsvilleには4日滞在した。 この町ではほとんど日本人を見かけなかった。 もし出会えば、日本人同士はすぐ友達になってしまうぐらいだ。 8/22は僕の誕生日だった。町で偶然日本人と知り合った。 誕生日ということで、なんと食事をおごってくれた。 お互い、名前以外何も知らない仲である。 こういうのが何とも言えない海外一人旅の魅力でもある。 しかーし、この町で楽しみにしていた手紙の受け取りは、 なんと収穫ゼロ。。。だーれからも来ていなかった。 寂しいけれどまあこんなもんさ。次の町には来てるかもしれないし。 8/24 8時過ぎに起床。 今日はこの町を出る。さらに北上だ。 大陸1週ツーリングは、気持ちとしては大きく4つのパートに分かれている。 ・シドニーからケアンズまでの大陸東海岸沿いの北上 ・東海岸から内陸に入って大陸北部のダーウィンまで ・ダーウィンからパースまでの大陸北西部の南下 ・パースからシドニーへ戻る大陸南部 の4つだ。 (地図 http://www.africatwin.com/akutsubunko/images/19991004/zenzu4.jpg ) その1つ目が終わろうとしている。 長い小説の第一章が終わるって感じで、なんだか気分が盛り上がってきた。 思えばシドニーから約3000km。いつの間にか気候は熱帯真っ只中だ。 午前9時。 徒歩で町に出てステーキハンバーガーで軽い朝食。 最後にもう1度念のため郵便局へ行ったが、やはり何も届いていなかった。 午前11時。すっかりお世話になったホテルを引き払って出発。 国道に出たところですぐ給油。 2500km以上走ってきた国道1号線とは、ここで一旦お別れだ。 大陸を1周する1号線はここから真っ直ぐ西へ内陸に向かっている。 つまりここから先の北上は、ちょっと寄り道ということになる。 一旦北上を目指しているが、大陸1周の旅は、またこのTownsvilleまで 戻ってから内陸へ進むことになる。 ここからは国道もまだ工事中のところも多く、ダートが結構続く。 いまもってまだダート走行は経験したことがない。 たかが工事のダートだが、ズルッといきそうで恐い。 ケアンズまでの中間地点 Ingham で何となく記念写真を撮っていたら、 地元のおじさんらしき人が話しかけてきて、 「ケアンズの先の CookHWY も行ってごらん。いいところだよ」 と教えてくれた。ケアンズ滞在中に行ってみることにしよう。 このおじさんの一言が、数日後に俺を魔の片道1000kmダートへと 導いてしまうのだ。 暑い、それにしても暑い。真夏のようだ。 ツーリング第1章のゴール地点ケアンズまであとたった80km。 ここまで来て困ったことが起きた。頭が猛烈にかゆい。 暑いところをバイクで走ること自体が初めてなのだが、 慣れていないためか、ちょっとした汗で異常に頭がかゆい。 本当に辛いので、途中ノーヘルで走ってみたが、 平均速度100kmの道路状況の中では、ノーヘルは風がきつくすぐに断念。 ちょっと走ってはヘルメットを脱いで頭を掻きながら走った。 やっとのことでケアンズ到着ー! ガイドで調べておいた海沿いの道 エスプラネード に向かった。 エスプラネードは安宿の並ぶ旅人の集まる町だ。 早速2人の日本人を見つけたので、安宿を教えてもらって 今夜の宿を決めた。SIESTAホテル1泊$7。 部屋はAUSSIE4人と俺1人。 これで大陸1周ツーリングの第1章は終わりだと思っていたのだが、 ライダーというのは、なぜか先っぽに行ってみたくなるものである。 ケアンズは東海岸の主要都市では最北端に位置するが、 大陸自体はまだあと1000kmも北に延びているのだ。 (地図 http://www.africatwin.com/akutsubunko/images/19991004/zenzu4.jpg ) シドニーを出る前、俺にいろいろ指導してくれた日本人ライダーのNさんは、 このケアンズから北に延びる半島 CAPE YORK を走るためにケアンズに行った と言ってもいいぐらい面白いダートだった、というようなニュアンスで語っていた。 面白いと言われれば俺も行きたい。まして大陸最北端という魅力つきだ。 過去に先端までバイクで到達した日本人は、10数人とか20数人だという。 でも俺、ダート走ったことないんだよな。行けるんかな。 う〜ん、今日はせっかくケアンズに着いたのだし、 疲れたので考えるのをやめて寝るとしよう。 ************************************************* 8/24 Townsville〜CAIRNS 走行 352km 給油 9.0L(Townsville)、8.3L(Cardwell) 燃費 約18.4km/L *************************************************
大陸1週ツーリングとは少し離れた話題をお送りする番外編シリーズ第2段。 (段というほどのこともありませんが) オーストラリアに到着した日の日記から抜粋してみました。 ******************************* オーストラリア初日 なんともはや、やっとこさシドニーに着いた。(番外編1参照) と安心する暇もないのだ。着いたといっても、ここがシドニーの 空港だということだけが紛れもない事実であり、その他のことは 実はほとんど調べてきていない。 成田空港が東京からすごく離れているように、 シドニーの空港も市街地から離れているのだろうか。 俺はそんなことも知らないんだな、と感心?した。 ん〜どうしよう。どこに泊まればいいんだろう。 いやそれ以前に、今日は何をしよう。まだ朝の9時だ。 見渡すとCITYと書いた黄色いバスが走っているではないか。 さすが俺。よくぞ見つけた。目の付け所が素晴らしい。 初日にして、鋭い判断能力が備わってきたようだ。 $3.00と出ている。安いもんだ。とうことは、CITYはそれほど 遠くないはず。お、推察能力まで加わっている。 初めての外国ったって余裕さ。俺はどこでだって生きていける。。。 なんて日記に書いてみたが、市街地行きのバスを見つけただけなのだ。 いざ乗ってみた。郊外の朝の中を進む黄色いバス。乗客は数人。 20分ぐらいするとバスも混んできて、高いビルやヨーロッパ風の 偉そうな建物がたくさん見えてきた。おお、これがシドニーか! はて、どこで降りればいいんだろう? ここはどこだ? まごまごしてたら、どうやら終点まで来てしまった。 バスを降りて人の流れについていく。ここは港のようだ。 桟橋らしきほうに近づくと、わっと景色がひらけた。 どこかで見たことあるような建物が見える。 ん?あれ見たことある・・・でも思い出せない。 思い出せば、今どこにいるのか見当がつくかもしれないのに。 っと、やっとひらめいた。ガイドブックを見ればいんじゃんか。 さすが俺。目の付け所が、、、まあそれはいいか。 しかし考えてみると、ほぼ初めてガイドブック(地球の歩き方)を開いた。 日本にいる間は、バタバタしていて何にも調べなかったもんな。 いきなり表紙の裏にその建物が出ていた。 おお!ここに出てるじゃんか! あの有名なオペラハウスだ! といっても俺は知らなかったのだが。 なんとか落ち着きを取り戻したので、 というか、ガイドを見るという必殺技に気付いたお陰で、 そこからは日本語の通じる案内所を訪ねてみることにした。 乗り物の乗り方がわからないので、ずっと徒歩。 YMCAのオフィス(日本語OK)で宿を紹介してもらう。 WhiteHousePravateHotelという長期滞在者向けのホテルだ。 1週間で$80(夕食込み)=約7200円/週ということになる。 日本で暮らすよりよっぽど安い。 教えてもらった通りにセントラルパークからバスに乗った。 市街から約30分、海沿いのCoogeeという町でバスを降りるのだが、 アナウンスもないし、仮にあったとしても聞き取れるわけがない。 結局また終点まで来てしまった。 すると、そこがCoogeeだった。ふふ、バスに関しては完璧だ。 教訓:わからなかったら終点まで乗ろう。なんだそりゃ。 さんざん迷い歩いた挙げ句やっとホテルを見つけた。 普通の家と変わらない大きさの白い建物、いわば民宿。 泊まりたい、と告げると、ケンケン話す白人の奥さんが 応対してくれた。でも何だか怒られてるような感じで、 しかも何言ってるのかわからない。 僕がオドオドしていると奥さんは2階に向かって何か叫んだ。 するとなんと日本人が降りてきて通訳してくれた。 なんともラッキー、と思ったら数人の日本人が出てきた。 まったく偶然なのだが、ホワイトハウスというこのホテル、 それなりに日本人ウケのいい有名な安ホテルのようで、 長期滞在者が10人ぐらい暮らしていた。 バイク雑誌等で有名な「こいのぼりY子さん」などとも このホテルをきっかけに出会うことができたのだ。 そのまま約2ヶ月間、初めてだらけの海外生活をここで過ごした。 そしてこのホテルで知り合った親切な日本人達のお陰で、 無事にオートバイを買い、大陸1週の旅に出ることができたのだ。
そんなこんなでQLD州 TOWNSVILLE に到着。 さあ、真ちゃんも行っちゃったことだし、自分で宿を探さなきゃ。 昨日までは元気のいい真ちゃんが宿探ししてくれたんだ。 これからは、、、やっぱり心細い。 でもまあ元に戻っただけか。それまでもずっと1人だったんだし。 街では基本的にキャンプはしない。というか、俺には怖くてできない。 荷物置いたまま出掛けるなんて物騒だし、いまだバイクに慣れない俺は 長距離移動以外なるべくバイクに乗りたくない、ってのも本音。 できるだけバイクを置ける安宿を捜す。 Pacific Coast Budget Accomodation という長い名前の宿に決めた。1泊$8。街まで徒歩5分。 着いてすぐ部屋に荷物を運びこんだ。大荷物だから大変だ。 この街でやりたかったこと、それは手紙の受取りだ。 オーストラリアには、ある程度の大きな街にGPO(GeneralPostOffice) という大きな郵便局がある。ここではいわゆる局留めってやつが可能だ。 日本の友達や現地で知り合った旅仲間、ちょっと気に入った女の子などに、 「*月*日ごろ**に行くから、局留めで手紙くださいね。楽しみにしてます。」 なーんて、お互いに前もって伝えておく。 それを受取りに行くのが、孤独な旅の何よりの楽しみ。 先の予定が不確定の時は、あっちこっちのGPO宛てに送っておいてもらう。 GPOのある町に滞在中は、数日に1回はチェックに出掛ける。 確か1ヶ月ぐらい受取人が来ないと、ちゃんと差出人に返送される。 これまでも、シドニー、ブリスベンで受け取ってきた。 Townsvilleには何通か来てるかな。。 今日はもう局が終わっちゃったから、明日受取りに行こう。 ちなみに日本へは一応定期的に連絡を入れている。 長期滞在場所を移動した後に一応実家に電話し、 「**に着いた。しばらくここにいる」 と伝えている。1ヶ月走って1ヶ月滞在という感じのペースなので、 2ヶ月に1回くらい電話する感じ。 街をブラブラと散策し、何だか妙にステーキが食べたくなったので、 ちょっと贅沢な気分で海沿いのレストランに入ってみた。 ステーキは安くて、$4〜$10ぐらい。自炊するのとそう変わらない。 小さな女の子(5歳ぐらいか)とそのお母さんが食事をしていた。 俺はステーキが来るまでの時間つぶしに、手拭用紙ナプキンを器用に折って、 折り鶴を作ったりしていた。 すると、その女の子が、おどおどしながらやってきて、 「その小さなかわいい小鳥、もらってもいい?」 と小さな声で言ってきた。およそ折り紙が珍しいのだろう。 「いいよ。どうぞ。」 と言ったら、恥ずかしそうに折り鶴を取って走り去り、お母さんが 「ありがとうって言わなきゃ駄目でしょ」 と叱ると、 「Thank you...」 と小さく言っていた。 元来子供嫌いの俺なのだが、この時はすごくその子がかわいく見えた。 ほんの二言三言だが、何だか妙に英語も聞き取れた。 5歳の女の子の英語ならなんとかわかるようになったのかな。 ん?俺の英語はまだ5歳以下ってことか。。。まあいっか! 続く・・・ ************************************************* 8/19 Bowen〜Townsville 走行 212km 給油 3.3L(Bowen)、5.9L(Homehill) 燃費 約18.9km/L *************************************************
8/19 Bowenバーの2階を出発 9:30真ちゃんが銀行でお金をおろすまで待っていざ出発。 俺達ワーキングホリデービザ取得者は、オーストラリア現地に 銀行の普通口座を開設している人が多い。 この口座を開設するのも一苦労だったのだが、 ままその話は別の機会に。。 さて亜熱帯の雰囲気の中出発だ。 でも朝はそれなりに涼しい。快適快適。 今日も今日とて、とにかく北だ。 昨日は思ったより距離が伸びず、本当は昨日中に 行き着くはずだったTOWNSVILLEを目指して 相変わらず国道1号線を北上する。 11:20HOMEHILLで昼食。 ベーコンバーガーとジュース$2.75なり。 家族連れの客の10歳ぐらいの女の子のかわいさが印象的だった。 ベーコンバーガー、う〜んやられた! 日本ではベーコンの入ったハンバーガーのことを ベーコンバーガーと言ったりするではないか。 そう注文したら、ベーコン2枚だけをパンで挟んだ、 薄っぺらいハンバーガーが出てきた。 メインの牛肉や野菜を何も挟んでいない、 さみしーいハンバーガーが出てきよった。 hamburger with bacon と言えばよかったようだ。 それにしたって、いくら俺の英語が貧困だと言っても、 ベーコンだけ挟んだ湿り気のないパサパサバーガーなんて 頼むわけないってことぐらい分からんものだろうか。 まったく英語国民は察しが良くない!悪いのはあの店員だ! などど、今更ながら自分を励ましてみたが、 やっぱりちゃんとハンバーガーが食べたいので、今度はしっかり hamburger with bacon and egg and vegetable and ... とでもガンガン言ってやろう。今に見てろ! 燃料を補給して更に北上。 暑い、すんごく暑い。まわりはみんな半袖半ズボン。 俺と真ちゃんだけが長袖長ズボンだ。 Brisbaneから真北に約1400km。 シドニーからだともう2400kmも北上したのか。 気温差がでかいわけだ。路面温度も相当のもので、 大型トレーラーのバーストしたタイヤの残骸が あちらこちらに転がっている。 午後の日がまだ傾かない頃、Townsville着。 今日はまだ210kmしか走っていないが、 昨日決めたとおりここで真ちゃんとお別れだ。 真ちゃんはさらに北のケアンズを目指す。あと350km。 とりあえず行けるとこまで行って 明日中にケアンズに行きたいそうだ。 真ちゃんとはたった3日間一緒に走っただけでお別れになってしまった。 いろいろあったけど、やっぱ心強かった。ありがとう真ちゃん。 ここからは1人で行きたい、なって俺から言出だしたくせに いざ別れ際には、やっぱり淋しくなってしまった。 日本語を話せない、故障したらどうしよう、 という孤独感とまた戦わなくちゃならない。 ちょっと後悔。一緒にケアンズ目指せばよかった。 でも、俺はこの街でしたいことがあったので、 もともとここに滞在予定だったんだ。がんばらねば。 さて、日が落ちる前にちょっと街に出てみよう。 泊まるところも捜さなきゃ。 ・・・続く
お待たせしました。。 久々の更新となってしまいましたが、 がんばって少しずつ旅を続けてまいる所存です。 ************************** 8/18 10:00 RockHamptonユースホステル出発 市内のモール(歩行者天国というか商店街というか)で サンドウィッチ$2.65で朝食。パサついてあんまうまくない。 いざ出発、ととと、、インフォメーションセンター前で 真ちゃんがすぐ停車。なんだか背の高い塔が建っている。 なんだこりゃ、と思って見てみると、 TROPIC OF CAPRICORN とある。 辞書辞書・・・・おお!南回帰線だ! 記念撮影。真ちゃんがいるので撮ってもらえる。 そういえばこれまで自分が写った写真なんてあんまりないな。 南回帰線を越えてこれから先はますます北国。 繰り返すが、北国=暑い国なのが南半球。 さあさあ、今日も先が長い。記念写真も慌ただしく出発。 QLD州では大都市の部類に入る TOWNSVILLE まで行く予定。 明らかにどんどん暑くなってきている。 もうシドニーから1500km以上北上したんだ。 日本で言えば、東京から沖縄だもん、 そりゃあ気温が変わるのも当然だ。 まずますサバンナの平原が目につくようになってきた。 相変わらず真ちゃんは、休憩も走るのも全てにおいて僕より 慣れていて、とても速い。 昨日からいっしょに走りつづけてきたが、僕の精神力が 持たなくなってきた。 正直、もっとゆっくり走りたい。 でも、一緒に走ろうと誘ったのは僕だし、 もうあの孤独な大平原を一人で走行をするのは怖いし、 一生懸命がんばって真ちゃんについて走った。 Mackayを過ぎてしばらくすると、今まで走った中でも なんじゃこりゃ、と思うほど広い平原を走っていた。 大平原の真中で、写真を撮ろうと真ちゃんが停まった。 僕も一緒に停まって記念撮影。 ここで思い切って言ってみた。 「ちょっと速すぎてついて行けないんだ。 申し訳ないけど、ここからまた一人で走りたい」 真ちゃんは、、、、、怒った。 「おまえが一緒に走ろうというから、俺だって予定を 合わせて一緒に走って来たんだ。 慣れない外国の道で長距離を一緒に走るなら お互いそれなりに相手に合わせるのも必要じゃないか」 真ちゃんの言うのももっともだ。 「でも速くてついて行けない。怖いんだ。 遅れれば、結局真ちゃんに迷惑かけるし、それも辛いんだ」 結局、言い合いになってしまった。。。 ひととおり自分の言いたいことをお互い言い終わった。 「バイクの音しか聞こえないこんな大平原で、 俺達馬鹿みたいだな」 「とりあえず今日のところは一緒に走ろう」 ってことで再出発をしたのだ。 ああ広い、とにかく広いのだ。 夜8時過ぎまで走りつづけて、Bowen に到着。 カウンターバーの2階がホテルになっているところを 見つけた。20ドルで泊まることに。 さすが北国? すごく暖かい。真冬なのだが。 夜でも虫の鳴き声が止まない。 バーで飲んでいる男達も、みんな半袖半ズボン。 周囲の木も、熱帯の雰囲気。 水シャワーが最高に気持ちのいい夜だ。 真ちゃんとの気まずい事件は、、、 とりあえず明日まで一緒に走ることに決まった。 続く・・・ ************************************************* 8/18 Rockhampton〜Bowen 走行 545km 給油 5.5L(Marlborough)、8.4L(Carmila)、 5.8L(Mackay)、5.7L(Proserpine) 燃費 約17.9km/L *************************************************
阿久津文庫の阿久津です。 寒くなってきましたね。 来年元旦の宗谷岬にアフリカツインで来る人はいるかしら。。 いえいえ僕は行きませんよ。僕は車です車。アフリカじゃ死ぬぅ。 更新が遅れているサザンクロスツーリングはもうすぐ更新します。 約10日に1回のペースになっちゃってます。 読んでくださっている方、懲りずにまた見にきてくださいませ。
>生まれて初めて走ることになるダートが、それはそれは僕にとって >怖ろしい道となっていまして。。。 阿久津さんにそんな時代があったとは…。 現在のお姿からは想像がつきません。 親近感がわいちゃいました、なんてすみません。 これからも楽しみにしていますね。では。
加藤@チャドさん、お元気でしたか? 読んでいただいてありがとうございます! なかなか更新のはかどらない阿久津ですが、たまに覗きにきてください。 旅は大陸北部に入ってきて、これからが過酷な道のりとなります。 生まれて初めて走ることになるダートが、それはそれは僕にとって 怖ろしい道となっていまして。。。 近々更新しておきますので、また来てくださいませ。 では!
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