サザンクロスツーリング:第39話
投稿日 2001年6月12日(火)02時51分 投稿者 阿久津@富士山 [tbtcd-30p35.ppp.odn.ad.jp]
9/23
かの有名なエアーズロックのすぐ隣がアリススプリング
スというつもりでいたが、アリスからエアーズロックま
で軽く500kmぐらいあることをここに来て初めて知った。
行き当たりばったりは相変わらず。目指すはエアーズロッ
クなのだが、アリススプリングスで数日滞在していくこ
とにした。久々の町だし、州境を越えて初めてNT州
(NorthernTerritory州)に入ったので、この州の運転免
許を取ることにした。
シドニーで NSW(NewSouthWales州)の運転免許を取得し
ているが、一応州を越えたので、この州の免許も取って
おきたい。もちろん他州の免許で運転しても何も問題は
無いのだが、一つの州に長期滞在する場合は、その州の
免許を取得することを勧められている。自分の場合は通
りがかりなので、いちいち州が変わる度に免許を取る必
要は無い。でもちょっとした記念スタンプの感覚で、そ
の州の免許を取得するのが流行なのだ。僕だけの流行だ
けど。単なる免許マニアだ。なめていると怒られるかも
しれない。。
おとといまで2ヶ月間はまり続けたQLD(QueensLand州)で
もブリスベンとケアンズで免許の取得に行ったのだが、
1年以上滞在する者でないと取得資格が無いと説明され
た。まぁ英語がよくわからなかったのだが。しかしここ
NTでは他州の免許を持っていれば比較的簡単に免許が発
行されるとの噂をユースで聞きつけた。
アリスのユースで一緒になった日本人の雄一君も同じ理
由、つまり記念に免許を取りたいとのことなので、昼頃
からゆっくり一緒に免許センターに出かけた。
つづく。
サザンクロスツーリング:第38話
投稿日 2001年5月18日(金)11時27分 投稿者 阿久津@富士山 [61.113.110.117] 削除
やっとこさThreeWaysに到着。
FlyingDoctorの看板がある。救急車ならぬ救急飛行機のことだ。
飛んできて往診してくれるらしい。大陸ならではだ。
1区間進んだだけなのに既に200km。ちょこっと休憩。
ここは南、北、そして自分が進んできた東へ延びる
3つの道が集まる地点。それでThreeWaysというのだろう。
南北に延びているのが大陸のど真ん中を両断するStuartHighway。
南北3000kmを貫く大陸縦断道路。有名なソーラーカーレースの
コースに使われている道。
東海岸から1000km以上真西に進んできたけど、
思えばこの1000km、地図なんて要らなかった。
ずっと1本道だもの。久々の交差点で久々に地図を見る。
ここから進路を南へスチュアートハイウェイに入る。
大陸1周するにはThreeWaysから北方向なのだが、
ここで一旦南へ数100km下がり、
大陸ど真ん中の町AliceSpringsやエラーズロックを訪れ、
またThreeWaysに戻ってくることにする。
今日はすこぶる調子がいい。TennantCreek、BarrowCreek、
TiTreeと立て続けに給油しながら走り続ける。
TiTreeの手前ではハイウェイをとろとろ走るオンボロ車を発見。
見覚えがある。ケアンズのSIESTAホテルで一緒だった日本人の車だ。
彼は3日以上先行してケアンズを出ている。追いついちゃった。
バイクは速いんだぞ、と言わんばかりに抜き去った。
すぐ次のTiTreeで給油中に彼らが追いついてきて再会。
お互い「おお〜生きてたか〜!」と声を掛け合う。
まじで1リットル近いコーラを飲み干す。それにしても暑い。
アボリジニ達がジロジロとこちらを見ている。
独特の顔、肌、雰囲気。正直、おんなじ人種ばっかり見て
育ってきた日本人の僕にとっては、やっぱり怖い。。
内陸は本当にアボリジニが多い。
どこのペトロールステーションにも大抵数人が溜まっている。
何にもない平原の木陰にも、ときたま黒い彼らの姿を見かける。
こう言っては失礼だが、ぼろぼろで汚い衣服を着た、
まるで始め人間みたい、っていう人達がたくさんいる。
ま、汚いかどうかは自分の文化での価値観なので、
決して彼らは汚くないのかもしれない。
TiTreeを出て間もなく、Mt.Isaで行こうかどうか迷った
PlentyHWYの反対側の出口があった。遠くをのぞくと荒れた
様子が見え、あーやっぱ通らなくてよかった、と思った。
それにしてもNorthernTerritoryは暇である。
ヘビ、トカゲ、牛、カンガルーにロードトレインと砂漠。
それ以外何にも無い。昼は死ぬほど暑く夜は寒い。
結局BarklyHomestaedからAliceSpringsまで
一気に700km以上を走り切ってしまった。なーんにも無い中、
ひたすら何時間もアクセルを開け続けて、どこまでも続く
地平線のそのまた向こう側を目指して走ってきた1日だった。
アクセル開けっ放しで固定なので右手だけがとても疲れている。
AliceSpingsはユースに泊まることにした。
日本人数人を含めていい人ばかりの感じのいいユース。
Mt.Isaもそうだったが、内陸としては大きな町とはいっても、
やはりAliceの町はとても小さくとても寂しい。
相変わらず星がきれいで静かな夜なのだ。
今夜もビールを飲んで12時頃寝る。寒い。
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9/22 BarklyHomestead〜AliceSprings
走行
730km
給油
11.9L(TennantCreek)
10.0L(BarrowCreek)
5.4L(TiTree)
9.5L(AliceSprings)
シドニーから
9116km
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サザンクロスツーリング:第37話
投稿日 2001年5月18日(金)11時02分 投稿者 阿久津@富士山 [61.113.110.117] 削除
9/22
朝起きてテントをたたみジュースを買いに行くと、
相変わらずたくさんのロードトレインやキャラバンカーが
停まっている。中にすごいかっちょいいトレーラヘッドで
しかも後ろに3台引っ張っているすんごい長いロードトレイン
が給油している。給油計のメーターは1000Lに達している。すごい!
もの珍しがってじろじろ見ていたら、
あごひげのドライバーが顔を出して言ってきた。
「運転席に乗ってみるか?」
「YesYes、VeryYes!!」へんな英語。
運転台に乗せてもらった。おおかっくいい!
ミラーに写る車体の一番後ろなんて、もうずーっと遠くに見えて、
本当に電車の窓から顔出して後見た時と同じようだ。
ギアなんて何だか動かし方がわからないが14なんて書いてある。
14段変速?!
こんなことを聞いてみた。
「しかしこれじゃバックできないでしょ?」
「ああ。バックはしない」
「でもそれじゃ困るでしょ?」
「ああ。でもバックはしないんだ」
「でもしなきゃなんない時あるでしょ?」
「ああ。でもバックは嫌いなんだ。ひたすら前に進むだけだ」
「嫌いったって、、」
「バックしなくて済むように進ませるのが俺達の腕の見せ所だ」
「なるほど」言うもんだ。
まぁこれだけの道路状況だ。それで十分いけるんだろう。
町の郊外まで連結で行って、どうしても連結で行けない
町中は切り離して1台ずつ運ぶのかな。
なんにしても格好いい!
「お前はバイクだろ?どっちだ?西か東か?」
「西」
「なら一緒だな。See you on the road.」
く〜かっこいい!言ってみたいもんだあんな風に。
さてノロノロしていられない。自分もすぐに出発。
しばらくは相変わらずの地平線で、やつを追いかけて
130km/hで走り続けてみたが、全然見えてこない。
なんて速いんだ。追いつくのは諦めた。燃料がもったいない。
ThreeWaysに近付くにつれて木が増えてきて、視界がだいぶ
緑になった。でも木の間に見える土は一層赤茶に錆びてきた。
暑い。とにかく暑い。
続く
サザンクロスツーリング:第36話
投稿日 2001年4月11日(水)03時35分 投稿者 阿久津@富士山 [sobcc-01p61.ppp.odn.ad.jp] 削除
でも不思議とあまり眠くはならず、それでもやはり
お尻は痛く、すごーく暑く、カンガルーの死体は臭く、
本当に長くてじれったい80km/h以下で進む300kmだった。
午後4時半やっとBarklyHomestead着。
省燃費走行の効果抜群。なんと27.8km/Lを記録!
むむむ良いバイクだ。予備タンク捨てようかな。
それにしてもこの区間1台もバイクを見なかった。
やはりここを走るバイクは少ないのかな。
そういえば州境を越えて時差があるんだった。
30分時計を戻すと、、まだ4時じゃんか。
うわぁこういうのって初めて。
1日が24時間以上ある変な感じ。
さっき抜いて行ったキャンピングカーがまだいて
おじさんが声をかけてきた。
「さっきはあんなにゆっくり走っているから故障
してるのかと思ったけど、燃料を節約するため
にゆっくりだったんだな?」
「そうです。お陰で十分足りました。もっと飛ばせば
おじさんにも抜かされなかったのにな」
「俺のもあれ以上は飛ばせないからな。リッター3km
しか走らないんだ。わーっはっはっはっは」
そう言ったって、後ろにキャンピングトレーラー
引っ張っていながら十分140km以上出てたはず。
あれ以上飛ばさなくていいって。
「それはそうとお前は日本人だろ?」
「Yes」
「なんで日本人はこんな何にも無い所をわざわざ
オートバイなんかで走るんだい?暑いだろ?」
「う〜ん暑いのは辛いけど、日本人はこんな広い所
見たことないから感動するんですよ」
「ほーそんなもんかな。
俺にはクレイジーとしか思えないわ。
わーっはっはっはっは」
いかにもオージーって感じの半ズボンに半袖Yシャツ
の腹の出たおじさんだった。
と、まだまだ日が高かったがこの先はまた200km以上
何も無いので今日はここまでにする。暑い暑いテント
サイト$2.50にテントを張りビールを1本飲んだ。うまい。
毎食インスタントラーメンと白飯ばかり食べているが、
なんかこれが最高にうまい。
日が暮れてくると大分涼しくなってきた。
昼間は40度越えそうなのに、夜は一気に気温が下がり
長袖でないといられない。やはり寒い内陸の夜だ。
ここBarklyHomesteadは、草砂漠の真ん中に自家発電の
ガソリンスタンドがぽつんと1軒あるだけ。
西部劇で見たことのある水汲み用風車がまばらに立っている。
行き交う車のOASISのようなところで、
長距離バスやロードトレインはみんな寄っていくし、
キャラバンカーの給油ラッシュになったりしている。
夜は24時間ガソリンスタンドが開いているようで、
夜中2時に目が覚めると、明かりがこうこうと灯いていた。
最近この暑さの中で、初めてビールの味を覚えた気がする。
今までおいしいと思って飲んだことなかったのに、
暑い中走り終えてビールを飲むとな〜んかおいしい。
ああそれにしても広い内陸。
次のアリススプリングスまでまだあと700km以上か。
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9/21 Mt.Isa〜BarklyHomestead
走行
454km
給油
10.7L(Comooweal)
9.5L(BarklyHomeatead)
シドニーから
8386km
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サザンクロスツーリング:第35話
投稿日 2001年4月6日(金)18時02分 投稿者 阿久津@富士山 [ns.jatco.co.jp] 削除
9/21
割とゆっくり8時頃起床。内陸の寒い朝。
シャワーを浴びてからキッチンに行くと、
昨日ツアーに出ていたあの子が居た。
ジュースを飲みながらちょっとおしゃべり。
8:40出発の準備開始。9:10分にその子と
一緒にユースを出た。彼女はバス乗り場へ。
体より大きそうなでっかいバックパックを
背負った後ろ姿が印象深かった。
さぁ目指すAliceSpringsは遠い。
Mt.Isaを出てComoowealまで順調にバイクを飛ばす。
Comoowealで早めの昼食をとり、大好きなロードトレイン
の超長いのが停まっていたので写真を撮らせてもらう。
かーーっくいい大型ロードトレイン。俺も欲しい!?
Comoowealから先は、今回の大陸1周ルートのうち
舗装路部分では最も長い無給油区間。約300km何も無い。
ダートルートではもっと長い無給油区間もあるし、
そういった所では当然予備の燃料も持って行くが、
ここは一応舗装路で、少ないが車の往来もある。
なので重い予備ガソリンは持たずに進んだ。
トランザルプはここまで順調に20Km/Lぐらい走って
いるので、無給油でも380km近く走れるのだが、
時速100kmを超えて飛ばしていると17Km/Lになって
しまう。余裕を持たすためにも、無給油区間では
ゆっくり走って燃料を節約しなければいけない。
Comoowealを出て間もなく州境に到着。
約2ヶ月お世話になってきたQLD(クイーンランド州)と
ここでお別れ。州境付近は広い広い真っ平らの平原。
低い下草の生えている枯れススキ色の印象。
州境を表すフェンスが果てしなく地平線まで続いていた。
あの果てしないフェンス作るのも大変だったろうに。
州境を越すとN.T.(NorthernTerritory州)だ。
N.T.に入ってもずっとずっと360度まるっきり地平線しか
見えない景色が続く。今までも広くて広くて恐いほど
だった内陸だが、木も岩も何にも見えない360度の地平線
はここに来て初めて見た気がする。とおーくに見える
ロードトレインが実際にすれ違うまでに10分ぐらい
かかる感じだ。広い。とにかく広い。素晴らしー!
朝寒かった気温も大分上がってきた。40度近いかな。
300km先のBarklyHomesteadまで、燃費節約のために
常に80km/h以下でゆっくり走行。経験上、75km/hが
最も燃費がいいが、もうじれったい。ちょっと気を
抜くとすぐに100km/h出てしまう。
途中で何台かのキャンピングカーが抜いていく。
車はいいなぁ。エアコンもあるしガソリンもある。
続く。
サザンクロスツーリング:第34話
投稿日 2001年3月22日(木)03時28分 投稿者 阿久津@富士山 [sobcc-03p48.ppp.odn.ad.jp] 削除
9/20
ユースでゆっくり目覚めたが、なんとも体調が悪い。
風邪をひいたような感じ。バイクのキャブレターからも
何やら燃料が漏れていることだし、今日は出発しないで
バイク屋を捜して町を走ってみることにした。
HONDAと看板を掲げたバイク屋を見つけたので入って
みると、BUSYだから後で来てくれ、と言われ、
取り合ってくれなかった。チェーンの調整のネジが
なくなっていたので、それだけ購入して付けた。
シドニーを出発前に僕を指導してくれた中野渡さんも、
このネジはよく無くなるから予備を持っとくといい、
と言っていたので、もう2個ほど予備にもらった。
YAMAHAと掲げた店へ行ってみると、メーカーが違うから
修理できないの一点張り。ったく困ったもんだ。
ユースに戻ってのんびりしていたら、
日本人の女の子がユースにやってきた。1人旅のようだ。
これから鉱山のツアーに行くというので、なんとなく
つられてバイクで鉱山に出掛けてみた。彼女はバスだ。
鉱山のインフォメーションで、今日の飛び入り参加は
満員だと知った。仕方ない。そのまま町の展望台へ
行ってみた。地球の歩き方にも出ている世界のあちこち
を指す方向板があり、町もよく見渡せる。
いやいや本当にこの町は、砂漠の真ん中にぽつんと
ある煙突と鉱山の町だと分かる。
その後、なんとなく町をぶらぶらと走り回っていると、
Kマート(大手スーパー)を見つけたので、こないだ
なくしてしまった腕時計をあさる。買わなかったけど。
その後偶然博物館を見つけたので入ってみると、
あのツアーに行った女の子が居るではないか。
そのツアーの途中だそうだ。ふふ、俺も適当に走ってる
わりには、結構いいルートを来ているようだ。
博物館を2時頃まで見て、その後もう一度鉱山へ行って
みたが、入れてくれなかった。
一旦ユースに戻り、昼飯にインスタントラーメンを食べた。
午後はRACQ(日本で言うJAFみたいなとこ)に
PLENTY HWY(砂漠横断の厳しいルート)について
今の道路状況を聞きに行ってみた。
しかし、No Problem! という人あれば No good という人
ありで、結局は行ってみなけりゃわからないって感じ。
相変わらずこの国の人は呑気というか。とほほほ。
PLENTY HWY はオーストラリアの数あるダートルートの
中では比較的簡単に走破できると言われているけど、
もう冬も終わりかけなので、砂漠の気温は40度を優に
超えるということで、僕のような素人が踏み入れるなら
相当の覚悟が必要と思う。もしもってこともあるし、
やはり舗装のルートを進むことにする。
舗装のほうもルートとしてとても捨てがたいし。
そんなことをポワンと考えながら日が暮れた。
怠かった体調も大分良くなってきた。明日からの
キャンプ食の補充に、インスタントラーメンと
スープの素をユースの近くのスーパーで購入した。
夜はどーしてもチップスが食べたくなったので
町まで外出してみた。相変わらず夜は結構冷えて、
寝袋の上に毛布2枚かけないと寒いぐらいだった。
そう、こちらのユースは備え付けの布団はなく、
寝袋で寝るのだ。テントとあんま変わらないんだな。
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9/20 Mt.Isa周遊
走行
52km
給油
5.70L(Mt.Isa)
シドニーから
7932km
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サザンクロスツーリング:第33話
投稿日 2001年2月27日(火)07時33分 投稿者 阿久津@富士山 [sobcc-01p50.ppp.odn.ad.jp] 削除
9/19
今までいた海沿いの町はどこも冬とはいっても朝晩少し涼しい程度で
十分半袖半ズボンでOKだったのに、さすが内陸、朝方はだいぶ冷え
込んで寒くてよく眠れなかった。こんな感覚はブリスベン以来か。
7時半頃起きてシャワーを浴びたが、ほとんど水シャワー同然なので
かえって冷えてしまった。出発の準備をしながらお湯を沸かして
パンと粉スープだけの軽い朝食。なるべく走行時間を多く取りたいし
移動中は特に料理にもこらない。というかできないのだが。
朝はカップスープとビスケットで軽く済ましている。
9:00頃出発。
広い、それにしても広い。内陸とはこんなに広いものか。
ひたすら続く大平原に州道78号線と2本のレール。
平行して鉄道がひかれていて、たまーに貨物が通る。
およよ!と思ったのは、レールの上を走る車だ。
ランクルみたいな4駆なのだが、車体の前後に鉄道用の
鉄の車輪(台車)がついていて、レールの上を走れるのだ。
鉄道の保守作業用の車だろう。
ハンドルを持つ必要がないだろうから運転手は楽ちん。
内陸は交通量が少ない。たまにちょー大型のトレーラーとすれ違う。
有名なロードトレインってやつで、まさに道を走る列車。
後ろに2〜4台ものトレーラーを引っ張っている。
これがまた結構なスピードで走っているんだ。
自分の調子がいいと、このロードトレインに追いついてしまう。
抜こうと思って真後ろにつくと、いやはや、何両もの車体が
うねうねと蛇のように蛇行しているのがわかる。大丈夫かいな。
急にくねーってなって横転しやしないかと、見ていて冷や冷やした。
抜くのも必死。追い越しに出てもトレーラーの頭が遠い遠い。
なんせ全長300M、うそ50Mぐらいかな、でもでも、
300Mぐらいあるんじゃないかと思うほど長く感じた。
抜かれるのも恐かった。
ごぁーって右に並ばれて、いつまでたっても一番後ろが来ない。
まだだよ、まだこっちの車線に戻って来ちゃ駄目だよ、って祈る。
そのうち分かったんだけど、あれに抜かれる時は、抜かれる側が、
抜き終わったよっていう合図として、ヘッドライトをピカピカって
やってるようだ。うん、これからは僕もやろう。恐いんだもん。
そうしてずっと休み無く110km/hで走り続けた。
今日の目標距離は400kmぐらいを考えてたんだけど、
快調なペースで飛ばし続けられたのでどんどん進めた。
Richmond、Juliacreek、cloncurryと3回の給油。
JuliaCreekでハンバーガーとシェイクの昼飯も済ました。
走行中もあまり眠くもならないし広大な景色にも飽きがこず、
結局明日の目標だったMt.Isa(マウントアイザ)まで着いてしまった。
Mt.Isaは小さな町だがこの内陸では大都会。野宿は怖い。
町に入ってすぐキャンプ場があったが、リゾート施設のような
立派すぎるキャラバンパークだった。ちと高い。
他のもっとシンプルなキャンプ場が見つからなかったので、
町の入り口のインフォメーションセンターで調べて、
今夜はユースホステルに決めた。
町はずれの干上がった川沿いにある小さなYH。1泊7ドル。
川向こうに「KARATE」と看板を掲げた道場が見えた。
こんなところに空手を教える人がいるなんて日本もやるもんだ。
トランザルプの荷物を降ろしてビールを買いに出掛け、
YHのとなりの川べりに座って飲んだ。
今は乾期で全く水のないこの川も、雨期には水が流れるのか。
今日も昼間は35℃以上で暑かったが夕方から急に冷え込んだ。
今夜のYH客はぼく1人みたいだ。
冷え込んだので寝袋に毛布を掛けて寝る。
内陸の鉱山の町Mt.Isa。鉱山の夜景がきれいに見える。
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9/19 Hughenden〜Mt.Isa
走行
553km
給油
5.50L(Richmond)
8.60L(Juliacreek)
6.95L(Cloncurry)
シドニーから
7880km
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サザンクロスツーリング:第32話
投稿日 2001年2月2日(金)03時51分 投稿者 阿久津@富士山 [sobcc-01p35.ppp.odn.ad.jp] 削除
グレートディバイディング山脈を越えてゆく。
よく社会の教科書に出ていたあの山脈。
でも日本の山脈とは違い、真っ赤に枯れた大地に
ダラダラと続いている丘といった感じ。
岩や木がたくさんあってボコボコしている。
峠、というほどでもないのだが、のてっぺんに、
ちょっとしたLOOKOUT(見晴台)があったので寄ってみる。
濃い緑の木々の隙間に赤い岩と赤い砂の地面が見える風景。
どっこまでも続いていた。バイクのエンジンを止めると、
風の音しかしなかった。見える範囲が広いだけに、いかに
誰も居ないかがよくわかって、すんごく一人ぼっち感が強い。
これでもまだ海からせいぜい200kmちょいか。
大陸で考えればまだまだ内陸とは言えないのかな。
うーんグレートディバイディングとはよく言ったもので、
こうして見渡すと、ほんとに大きな分け目というか、
この山脈のこっち側とあっち側では何か色が違う感じがする。
ま、感じがするだけで、ほんとのとこよく分かんないんだけど。
峠を下りてもしばらくは木の多い景色が続いたけど、
いつの間にか木が少なくなって芝色の平原が広がってきた。
内陸に比べたら海外沿いなんてぜーんぜん広くないさ、
ってずいぶんの人に言われてきたけど、なるほど実感してきた。
いやーほんとひろぉーーーーーーーーい!!
まじでーーーーーーーー!って思うぐらい広い!
ずっと休み無く走り続けた。景色はずっと変わらない。
峠で休憩した以外朝からずっと走りっぱなし。
どこかで自分で決めて止まらないと、もともと
途中に何にも無いから休憩のきっかけがない。
眠気が襲ってきて、何も無い道脇にバイクを止め、
横になろうとするとアリがたくさんいるのに気付いた。
虫は大の苦手。仕方なくバイクにまたがったまま20分仮眠。
Hughendenの町に到着したらもう午後3時を過ぎていた。
スピードがのらなかったのでそれほど距離は出ていないけど、
う〜ん今日は走った走った。
町に一つあるキャンプ場に行く。テントサイト2ドル。安い。
他にキャンプしてる人は、キャンピングカーの家族が一組。
まだ日があったので、ラーメンとライスだけの夕食を作った。
妙にうまい。でも寂しいんだななんか。久々のキャンプ。
ススキ色の地平線に太陽が落ちていくのが見える。
夜の明かりは小さな懐中電灯一つしか持っていない。
夕暮れ、まだ明るいうちに日記を書き終えれば、
日が暮れるともう何もすることもないしできない。
内陸の夜は冷えるようだ。
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9/18 Townsville〜Hughenden
走行
397km
給油
10.07L(ChartersTowers)
15.01L(Hughenden)
シドニーから
7327km
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サザンクロスツーリング:第31話
投稿日 2001年1月24日(水)02時47分 投稿者 阿久津@富士山 [sobcc-04p46.ppp.odn.ad.jp] 削除
9/18
朝早く郵便局に局留めが来てないかどうか確認に行った。
でも何も来ていなかった。受取り主が2ヶ月以上現れないと
送り主に戻されることになっている。
さあホテルに戻りチェックアウト。
フロントのお気に入りのお姉さんにさよならを言い、
朝9時半頃、内陸に向けて出発。また孤独が始まった。
昨日のオイル交換が効いたのか、エンジン音がとても
滑らかでいい音に変わった気がする。快調快調。
町の郊外を南北に貫いている国道1号線を横切り、
真西へまっすぐに向かう州道78号に入った。
大陸周遊の長距離バスを始めとした多くの旅行者も、
西へ向かう場合は、ほぼみんなこの道路を通る。
今まで2ヶ月間お世話になってきた国道1号線と東海岸が
遠のいていく。また来るぞーっていう気持ちと、
また来られるのかなっていう不安が入り混じって、
なんかしんみりとした気持ちになった。
信号の無い真っ直ぐな道をひたすら西へ。
しかし1ヶ月に及ぶケアンズ生活で感覚が鈍ってしまったのか、
自分のペースがつかめなくて100km/hが維持できない。
ちょっと気を抜くと80km/h以下にペースダウンしてしまう。
急いでいるわけではない。どこまで走るかは行き当たりばったり。
でも町と町の距離が100km〜300km以上もあるので、
うまく調整しないと途中で日が暮れてしまう。
日暮れ後は走れない。カンガルーや牛にぶつかってしまう。
道はこの先1000kmは一本道。地図を見る必要なんて無い。
NextTown**kmの標識と時計をにらめっこして、
夕暮れに間に合うようにキャンプ場のある町まで走ることにする。
サザンクロスツーリング:第30話
投稿日 2001年1月8日(月)03時10分 投稿者 阿久津@富士山 [sobcc-02p37.ppp.odn.ad.jp] 削除
9/17
朝7時半起床。コーンフレークの朝食。
食べ終えてすぐ町はずれのバイク屋に出掛けた。
シドニーを出てから3度目のオイル交換だった。
今までも通りがかったバイク屋さんで交換してきた。
一応新車だし故障はまだない。でもこれから入る内陸は
広いぞー寂しいぞー恐いぞー危険だぞーって言われ続けて
いるので、一応バイク屋さんでいろいろ点検してもらった。
まあオージーメカニックの言うことなんて9割がた信用できないけどさ(笑)
(これはそういうオージーが大好き!っていう意味も込めて
ですのでお気を悪くされた方いましたら平にご容赦を)
しかしほんとオージーの言うことって怪しいこと多いんだよなあ(笑)
今までだって、3日後に部品入るからって言われて3日後に店に行くと、
あ、これから注文出すからあと4日待ってくれ、心配するな、
なんて平気で言うし。実は忘れてた上にさらに1日増えてんじゃねーか!
はたまた銀行で貯金100ドル下ろしたら、1000ドル引き算されてるし。
当然現金は100ドルしかもらってない。なんじゃそりゃー!
さすがにこの時は
「なんで100しか下ろしてないのに1000減るんだー!うらぁ!」
って怒ったけど。
この際怒ってる雰囲気伝えないといけないから当然日本語で。
こういう時は言葉なんて細っかいこと気にしてられねーのだ(笑)
とまあそんな面も多々あるオージーだけど、おおらかというか、
それで全然NoProblemなところが最高なんだよなぁ。
さて、そういうオージーの中でも、とびっきりのお調子もんって
感じのバイク屋のメカニックのお兄ちゃんが、
エアクリーナが汚いから新しいの買って持ってったほうがいいぜ、
1600km先までもう買えるとこ無いから、って教えてくれた。
ほほうと思って、一応新品を購入した。
さぁてやることはやった。万全だ。
明日は早朝から内陸に向かって突入するので、
今日は豪勢にステーキにしよう!
ステーキが1番安く贅沢な気分になれるし。
ってことで、ステーキレストランで1人でディナー。
その後ホテルの向かいの映画館で Coming To America を見た。
前回このホテルに泊まった時にも同じの見たんだけど、
もう1回見てみた。前回よりは少し英語が分かった気がする。
あくまで気がするだけだが。
俺の英語は上達してるのやらしてないのやら。
ま、いいか!これぞオージー精神??
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9/17 Townsvilleバイク屋往復その他
走行
30km
給油
−
燃費
−
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サザンクロスツーリング:第29話
投稿日 2000年12月27日(水)01時58分 投稿者 阿久津@富士山 [sobcc-01p72.ppp.odn.ad.jp] 削除
サザンクロスツーリング第2章
怒涛の内陸突破編スタート!(ってほどでもないけど)
この時バイクのオドメータは6530km。
9/16
いつまでもこうしてリゾートしているわけにはいかない。
先はまだ2万キロ。今日こそは内陸に向かって出発だ!
しかし金曜出発はちと不安だった。
日本と違って月曜までほとんどの店がやってないから、
なんかトラブった時困る。ま、なんとかなるか。
とうとう1ヶ月近くはまってしまったケアンズを出る決心をした。
Y氏達もケアンズの楽園生活にはまり2週間以上ここにいる。
そのY氏、Yさん、Kさん、Y子殿と再会の約束をし、
住み慣れたエスプラネードを出発した。
また1人になった。
大陸を半時計回りに西へ向かうためには、
ケアンズからほぼ真西にケープヨークの付け根を横断し、
大陸北岸沿いの国道1号線を進むルートもあるようなのだが、
ケアンズ滞在中にで調べておいた情報によると、
国道1号線の北部部分はまだ未完成の国道で、
ところどころ途切れては、その度にジャングルの中を走ったり、
橋の無い河を渡ったりする暑い暑いルートということだった。
無類のダート好き高温多湿好きならいいのだが、
あまり一般的に使われるルートではないらしい。
もちろんガソリンスタンド間の距離も長く危険だと。
しかも、大の苦手のトカゲ君やクロコダイル君も
じゃんじゃんいるらしい。そりゃ駄目だ。
一旦南に350kmほどタウンズビルまで戻り、
そこから真西へ一直線に内陸へ向かう舗装道路が
一般的な旅行者や長距離バスのルートになっている。
ということで、南下してタウンズビルに向かう。
20日前に数日滞在した慣れた町なので気が楽だ。
ケープヨークのダートを走ってきたこともあり、
ダートには少し慣れてきていたが、まだ全然下手くそ。
一旦停止の交差点で左右を見ながらゆっくり進んだりすると
ふらふらして転けそうになる、そういう程度である。
町乗り=教習所で教わるような走り方は全然なっちゃいない。
だって教習所行ったことないんだもん。荷物も50kgぐらいあるし。
考えてみると片側1車線の道路ではUターンできねーな。
ふっ、まぁいっか。Uターンなんて、、、しなきゃいいのだ。
道中は相変わらず暑かった。
熱帯気候の湿った空気の中、サトウキビ畑が延々と続くと、
あの甘いような青臭いような草の臭いが余計暑く感じさせた。
またしてもヘルメットの中で頭がかゆくて仕方ない。
頭洗ってないわけじゃないのに、なーぜこんなにかゆくなるのー。
と感じつつもトランザルプは順調に走り、中間地点のInghamまで来た。
2週間前、ラフティングをしにバスツアーでここへ来たが、
あの時は英国人のキャッシーが親切にいろいろ教えてくれて楽しかった。
以前複数人で来た町に1人で来ると、なんか淋しいもんである。
Inghamで給油してさらに南下。もうタウンズビルまで150km程度だ。
日本の比ではないが、それでも数分に1台はすれ違うぐらいの交通量。
それなりに車はたくさん走っている。
とにかく広いなぁ広いなぁと感じている東海岸なんだけど、
内陸を走ってきたライダーに聞いている話では、
東海岸を走っただけで広さなんて語れないよ、と口々に言う。
内陸は東海岸に比べたら人も車も全然少なくて、
面積の広さに加えて、だーれもいないって雰囲気自体が、
広大というより、荒涼とした広さを感じさせてくれるのだと。
そんな皆の言葉を思い出しながら、無事タウンズビルに到着。
しばらく人間生活にはまり続けたケアンズを出た初日だけに
早速寂しくなってきてしまった。350kmしか走ってないけど、
今日はここで泊まり。安宿を捜しに少し走り回ったが、
結局以前と同じPacificCoastBuggetAccomodationに決めた。
明日は土曜でもやっている町外れのバイク屋さんまで出掛け
オイル交換などをして、内陸への出発は明後日にする。
局留めの手紙を受取に行くとシドニーにいるA美さんから
バースデイカードが届いていた。
うれしいやらシドニーが懐かしいやら淋しいやら、
ちょっち泣きそうになった。
早速返事を書いていてふと思った。
既に9月半ばかぁ。ビザ延長を11月にシドニーで行うには、
どう考えても半月以上予定から遅れてしまった。
ケアンズではまった2週間分がきいている。
ま、なんとかなるか! 寝よう寝よう。
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9/16 Cairns〜Townsville
走行
370km
給油
Ingham???L 記録無し
燃費
???
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サザンクロスツーリング:第28話
投稿日 2000年12月19日(火)03時12分 投稿者 阿久津@富士山 [sobcc-03p13.ppp.odn.ad.jp] 削除
9/9〜15
ケープヨークへ行っているY氏がケアンズに戻る前に
足早にケアンズを去ろうと思っていたんだけど、
居心地の良い安ホテルと日本語の通じる観光都市の生活に
ついついそのまま1週間も滞在してしまった。
早朝に海辺を散歩してから朝食。昼まで昼寝して昼食。
午後はビーチで読書したりして、夜は気の合う仲間達と夕食。
深夜までオーストラリアのいろんな面白い話や怖い話、
経験談などを語り合う。毎日が楽園のようだった。
もちろんその楽園と引き替えに、ケープヨーク最先端に到達した
Y氏が無事帰還し、え〜!行かなかったの〜?情けない!
と僕をからかって地獄に落としたのは言うまでもない(笑)。
(こう書いてはいるが、このY氏は僕にとっては尊敬に値する
大人物であり、バイクのことから何から何まで、その後も
再会を繰り返してはずっと世話になった頼れる大人なのである)
さぁいい加減いつまでもリゾートはしてられない。
ということで明日の出発のための準備を完了させ、
ケアンズ最後の夜は、豪華にCHINESE料理を食べた。
よし明日出発だ。
サザンクロスツーリング:第27話
投稿日 2000年10月30日(月)02時57分 投稿者 阿久津@富士山 [sobcc-01p61.ppp.odn.ad.jp] 削除
長らくの無更新、自己反省中の阿久津でございます。
日刊アフリカツインの全国ミーティングも無事終了し、
大好きな冬の足音が聞こえてくる今日この頃、
皆様いかがお過ごしですか。おっと何言ってんだろ。。
月並みな挨拶ばかり書いてないで、第27話です。
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9/8
MoonRiverResortのNさんのキャラバンで目覚めた。
Nさんありがとう。日本に居て日本で出会っていたら、
きっと知り合いにはなっていなかったであろう、というほど
僕とNさんはタイプが違うと思うのだが、そこが異国の妙と
いうのか、同じ日本人というだけで、どこか信頼がおけ、
無防備に部屋を共に就寝できてしまうのだ。
実際僕は幸いなことに、これまで出会った日本人は皆いい人
ばかりだった気がする。
(残念なことに、信頼感を利用した犯罪もあるらしいので注意)
結局今日も朝食から昼食まで御馳走になり、目の前のビーチ
とキャンプ場付設のプールで涼みまくって、夕方ゆっくりと
Nさん宅(キャンピングカー)を辞す。
そう、もう今ならY氏はケープヨークへ旅立った後のはずだ。
先端までたどり着けずに、誰よりも自分が一番泣きそうになっ
ている僕に「え〜行けなかったの〜」と洒落にならない一言を
浴びせかけるであろうY氏と顔を合わせる心配はない。
Y氏がケープヨークから戻る前にケアンズを出てしまおう。
ふふふふふ。ははははは!まいったかY氏!
オフロードばかりがオーストラリアの魅力じゃないんだー!
一生懸命自分に言い聞かせてみるが、余計に寂しくなってきた
のでやめた。まあいっか。 そう、まあいっか、これこそが
オージー精神なのだ。なのか?
ケアンズ市街までほんの30分。数100kmに及ぶケープヨークの砂道
を走ってきた僕は、格段に舗装路を走るのが上手くなっている。
そうダートを走るのは上手くなったのかどうか分からない。
でも舗装路は上手くなったのだ。きっと。たぶん。おそらく。
おお舗装路はいい!風が気持ちいい!
サングラスのお姉さんが運転する赤いスポーツカーも走っている!
と、1人勝手に爽快な気分の俺。つい2日前、ケープヨーク到達
を諦めることを、勇気あるUターンとまで名付けて自分を励まし、
後悔に加えて罪悪感まで伴って泣きそうだった自分だが、
いざ街まで戻ってくると勝手に達成感が込み上げてきた。
身も心も軽快に、住み慣れた海岸の観光人街、エスプラネードを
目指して、ケアンズの郊外を快走するのだ。
やっと、本当にやっとエスプラネードに戻ってきた。
オーストラリアツーリングのメインイベントとして、ケープヨーク
への往復2000km近い砂地獄に挑んだけど、結局途中で引き返し、
約1000km弱の人生初めてのオフロード経験は無事終了。
特にパンクもせず故障もなかったが、トランザルプは両側のカウル
が泥だらけ砂だらけ。しかも割れてしまった。
自分だけの勲章と思って、取りあえず直さずに行こう。
本当は修理代がもったいないだけなのだが。
今頃ヨシ君は先端に到達してるかな。
Y氏も早ければ2日後には先端に到達するだろう。
あの自転車で先端を目指していた青年はどこまで行ったろう。
僕も大陸1周が無事終わってシドニーに戻ったら、
もう1度このケアンズに北上して、その時こそケープヨーク
に挑戦しよう。待ってろケープヨーク。絶対行ってやるぞ。
初心者コースとして北上してきた東海岸だったけど、
もうシドニーを出て1ヶ月半も経ったんだなぁ。
少しスピードアップしないとビザの延長やらも間に合わないし、
そろそろ一気に移動を始めなきゃ。当初の計画では9月頭には
ケアンズを出ることになっているし。明日から出発の準備だ。
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9/8 MoonRiverRizort〜Cairns
走行
20km(たったの20km!)
給油
−
燃費
−
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さぁこれで本当に大陸1周ツーリング第1章、さまよえる東海岸編は終了。
これからは第2章、怒濤の内陸突破編(今考えた)へ突入だ。
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