なんか春めいてきましたねぇ。花粉症で鼻水びんびんです。。 では、ティッシュを鼻に詰めながら、第21話いってみよう。
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9/4 5:30起床。6:40ケアンズを出発。
出発って、どこに。 オーストラリア大陸最北端の岬、CapeYork先端を目指して北上だ。 おいおい、諦めたんじゃなかったのか。 そう、右往左往した後、一旦は完全に諦めたんだ。
でも昨日の晩、ケアンズの旅行者仲間で食事をした時、 世界中を旅しているという日本人のヨシ君に誘われ、 つい、明日行こう、なんてことになっちまった。 バイクは素人のヨシ君。だがさすが世界中を旅して、 このオーストラリアの永住権も所有しているヨシ君のこと、 ピンチの場合の切り抜け方はベテランさ。(と期待した)
ケアンズを出て1時間半、こないだ来たMt.Carbineまでやってきた。 前回のショートツーリングであれほど怖く感じた、人のいないジャングルも、 連れがいると頼もしい。 真っ直ぐな荒い舗装路がずーっと続く。時速120kmで快走快走。 こないだ怖くてUターンしたポイントを過ぎるとすぐ、 GravelRoadの標識が出た。ダートだ。 生まれて初めてのロングダートに、とうとう踏み入れた。
ダートといっても最初は真っ直ぐで固い路面が果てしなく続いた。 こないだ行ったDaintreeの粘土道よりずっと走りやすい。
この最北端ツーリングは荷物はフルではない。 ケアンズのホテルに不要なものを置いてきた。 といっても、予備のガソリン缶や修理道具など、超大サイズの 防水バッグはパンパンに膨れてリアシートに載っている。 やっぱり重いんだなーもう。
ヨシ君はXLR350に荷物も少ない。バイク素人といっても、 僕よりずっと軽快にダートを楽しんでいる。 ただし、キックスタートの中古のXLRは、一旦エンストすると、 大汗かくほどキックしないとエンジンがかからない。 ヨシ君のエンストのたびに、僕はゆっくり休めるのだ。
200kmぐらい行ったところからだんだんダートの質も悪くなり、 胃下垂になりそうな波状道路から、とうとう深い砂に変わった。 リムの半分ぐらいまで埋まる感じの赤い砂。埃のように細かい。 砂なんて走ったことないんだもん、どうすりゃいいかわからん。 俺にできるのは、ただひたすらアクセルを開けるのみなのだ。
途中ハンドルをとられ、怖くなってアクセルを戻してしまい、 たちまちスローダウン、転倒。 ヨシ君もスローダウンすれば俺と同じように砂にはまりそうになるので、 俺が転倒しても、そうそう止まってはくれない。それはお互い様。
生まれて初めて砂道走っている。こえ〜。 しかも、一度転倒すると、起こすときに足元が悪いんで、 なかなかうまく起こせず、無駄に疲労する。 何がダート天国だ。こりゃあ俺にとってはやっぱ地獄だ。
・・・続く
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