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特攻野郎Bチームモンゴルを走る

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最新:RRM2001
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「特攻野郎Bチームモンゴルを走る」では2001年にラリーレイドモンゴルに参加された岩崎さんのラリー回想記をお届けします。


第5回 『無人の荒野に奇跡の井戸と立木、ゾーモッドに憩う』
ETAP5(8月17日) Liaison 0.0km Special 613.27km

 

5日目(エタップ5)の朝を迎えたが・・・体が動かない!?
前日の転倒で全身を強く地面に打ち付けたため二日目にしてそのツケがまわってきたのだ、
何とかシュラフの中でもがいていると少しずつ体が反応してくる。やれやれである!
今日のスタートは16番手・・・わかってはいるけどもうトップ3に返り咲くのはかなり難しいだろうと頭の中で考えてしまう。・・・いやいや!そんなことより今日も走れる事に感謝しないと!気持ちを切り替える。
しかしだ、今日のエタップはよりによって今大会最長距離である(泣)
たくさん走れてうれしいが今の体調ではちょいとキツイ!今日は無難に行こう!心に誓う。

スタートしてからエタップ3で走ってきたルートを少し逆走する。走り初めて気づいたが前輪がまっすぐだとこんなに走りやすいのかと感動してしまう(笑)でも、体が痛いので心の中で“抑えて抑えて”と自分に言い聞かせる。スタートしてから50kmほど走ったところでコマ図に“井戸のそばのピストを走る”になっていたが井戸と50mほど離れてはいたけど前走者のタイヤ跡と思われる轍がたくさんあったので間違いないと確信して突き進む・・・と、何とトップグループが逆走してくるではないか!ミスコース?!先ほどの井戸のもっとそばにもう一本平行ピストがあったに違いない。が、いまさらそこまで戻るのも悔しい(何でやねん)のでGPS走行に切り替える。
トップグループもピストから外れてオンコースを目指して草原を突き進んで行く。
昨日までの私ならついて行こうと考えるが、今日は体も痛いしマイペース・マイペースで走行する。(それでなくともトップ集団はあっという間に見えなくなるけどね)
運良くゼッケン101番のラリーカーを発見!ほどなくオンコースを確認し車をパス!どうも先導ありがとう!(笑)
淡々と走っているとゼッケン2番のロアゾーさん御一行が走っていた。手を上げて先行させてもらうが、抜いたとたんにどうしてもトイレに行きたくなった!生理現象である。抜いた手前あまり止まりたくはないがどうしようもない。注意力が散漫になって危険なのであえなくストップ!用事をしているところに手を上げてロアゾーさんたちが走り去っていく・・・かっこわる(笑)

さっさと用事を済ませて再スタートをする。ここからRCPまで80kmほどだ途中CPを通過し、たんたんとコマ図のポイントを消化していく。が、残り30kmほどのポイントからピストが消え(見えにくい)なんとなくこの方向!てな感じの走行が続く、ゼッケン102番のチームパラダイス(車)もいて迷っているようだ!自分の勘を信じて!?進んでいくとはっきりとしたピストを発見!これがオンコースだなとアクセルをワイドオープンで走行していると右側の丘からなんと!伊藤選手・細野選手・チームパラダイスのラリーカーが怒涛の勢いで私の前に割り込みRCPを目指して爆走を始めたのである。もちろんバイク2台、車1台のホコリで前方の視界はナッシングである。(泣)その状態ままRCPに到着!細野君に聞くとオンコースがわからなくて困っていたところに私を発見したらしい・・・まさにシテヤラレタって感じである。
RCPではすでに30分の休憩を終えた春木選手!?がスタートしようとしている。ハヤ!300kmで30分の差とは・・・トホホって感じである。後半がんばろ!
RCPでの30分の休憩も終わりスタートラインにつくとなんと伊藤選手、細野選手と同時スタートである!気合が入るが今日はマイペース・マイペース!(3回目)
RCPをスタートしてから伊藤選手、細野選手、と私の3台でしばしランデェブー走行をするが、まず伊藤選手が見えなくなり細野選手もだんだん小さくなっていく・・・(泣)
まあ、しかたがないよね!

しかし、今日のルートも変化に富んでいる!全体的にハイスピードだが日本の林道のような場所もある。今は周りに何もない地平線まで延びているようなピストを走っている。少し前方に細野選手が見える。が、突然ペースダウン!しかも止まってしまった。どうしたのかと私も止まるが、どうもエンジンが終わったらしい・・・(故障である)
こうなったらどうしようもないスイープカミオンが来るまでこの地平線まで見えるような何にもない場所ですごさなければならないのである!(合掌)
後ろ髪引かれる(と言うか引張る!?)思いだが私は先を急ぐ!

今まで延々と直進していたピストを左(ここではカッコ良くはCAP165かな)に曲がるポイントが近づいてきたが、何と武藤選手が逆走してきたのである??
たぶん曲がるポイントを通りすごして直進したのだろう。寝てたのか?(笑)
今日はよく他のライダーと遭遇するなーと思いながら今度は武藤さんとランデェブー走行である。しばし付かず離れずの走行が続くが山間部の谷間を縫うようなルートでまたも武藤さんは左に曲がらないといけないポイントで直進していってしまった。(笑)
私はちゃんと曲がって次のポイントへ!アディオス武藤さん!!
単独走行になってからペースも上がりナビゲーションも抜群だ!でも、今日のルートはハイスピード・テクニカル・ハイスピード・テクニカルとひっかけ問題的なナビーゲーションポイントがポツリポツリとあり間違えやすい。ちなみにゼッケン24番の春木選手には本日二度パスされている。
(春木さんはどこかでミスコースしていたのであろう)
私がまだ大きなミスコースをしていないのは前日の転倒が薬となり冷静な判断が出来ているからかもしれない(笑)
今日のキャンプ地まで残り80kmほどになったところで視界が地平線まで見えるような場所に出てきた。すると遥かかなたに狼煙(土煙のことね)が3〜4本あがっている!?

これは前走者に違いない!と、追撃モード全開で追い上げるが行けど暮らせど姿は見えず土埃だけそのままシフトしている(泣)
追撃はあきらめ淡々とルートを消化していく、残り40kmになって狭い谷間にある枯れ川のピストを走行する。が、これが結構キツイ!600kmほど走って疲れた体とフカフカの砂のピストのおかげでダブルパンチである。しかし、残りは少し!修行僧の様に忍耐である。そして、ようやくキャンプ地に到着!ふーう、やっと着いた!本日約9時間の走行!でも、6番手で到着なんですね。なかなかの順位!また、隊長水田、傭兵まこちゃんともにすでに到着している。小川メカ!今日も出番が少なく残念そうである。(他のチームの手伝いで忙しい様ではあるが・・・)

エタップ4の成績は隊長水田2位、傭兵まこちゃん4位、副隊長岩崎6位

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